電力中央研究所 エネルギートランスフォーメーション研究本部 材料科学研究部門 PDセンター

PDセンターならびにPD認証制度におけるPD資格試験の情報を掲載しております。

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PD資格試験 試験のご案内

2.PD資格試験案内書

ダウンロードしてご利用ください。
PDF版 (368KB)
WORD版 (111KB,PD資格試験受験申請書フォーマットのみ)
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1.PD資格試験のご案内

(1) PD資格試験について

このPD資格試験はNDIS 0603:2015 「超音波探傷試験システムの性能実証における技術者の資格及び認証」附属書A(規定)「軽水型原子力発電用機器のオーステナイト系ステンレス鋼配管溶接部に対する亀裂高さ測定のPD資格試験」に従って行われる原子力発電プラントのISIに従事する超音波探傷技術者の資格試験です。 このPD資格は、軽水型原子力発電所用機器のオーステナイト系ステンレス鋼(ステンレス鋳鋼を除く)配管の突合せ溶接継手に発生した亀裂高さ(深さ)を、配管外表面からの測定するためのものです。 PD資格試験では、超音波探傷技術者の技量のみでなく、超音波探傷装置、手順書(要領書)と超音波探傷技術者の技量を組合せた総合的な亀裂高さ(深さ)の測定能力が試されます。このため受験には、使用する装置及び手順書を受験者があらかじめ準備して申請する必要があります。 手順書は、そのまま現場で使用されるものであるとともに、使用する超音波探傷装置、適用できる範囲(配管径、管厚さ)判定のための手順などの判定に影響を及ぼす重要な探傷条件(基本的パラメータ)をNDIS 0603附属書Aに従い記載されていることが必要です。手順書記載内容の合格後の変更は、基本的パラメータの許容範囲内である場合は、その内容が検査に重要な影響を及ぼさないことのPDセンターによる確認が必要となります。基本的パラメータが許容範囲を外れる場合は、認証範囲外とみなされ、別途認証を受ける必要がありますので注意下さい。 なお、手順書については、申請者のトレードシークレット(Trade Secret 営業秘密)として取り扱い、法令上の要請による場合を除き、申請者の同意無しには試験員以外に開示されることはありません。また、申請者の個人情報につきましては、PD資格試験における本人確認、試験結果通知書の発行およびPD資格試験に関する連絡の目的のみに使用します。 試験では、申請者の手順書に記載された「適用範囲(配管径、管厚さ)」に適合した試験体が提供されます。また、亀裂は応力腐食割れ(SCC)が測定の対象となります。

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(2)試験の種類

試験には次の3種類があります。

2.1 新規試験

資格取得を希望する者が受ける最初の試験のことで、超音波探傷装置及び手順書を組み合わせた実技試験を行います。
超音波探傷装置及び手順書は申請者が準備して試験場に持ち込み、それを使用します。
5年目の再認証試験は新規試験と同じ扱いとなりますが、有効期間内に更新した場合は、認証番号が継続されます。

2.2 再試験

新規試験で要求される基準に達せずに不合格になった申請者は、30日以降一年以内に行われる次回のPD資格試験をもう一度だけ受験できます。 申請者が、新規に受験したPD資格試験に不合格になった後、PD研修センターで行うPD研修を受けた場合には、不合格通知の発行日より30日未満であっても再試験が可能です。
この場合には、PD研修センターのPD研修証明書が必要です。
なお、再試験の実施内容及び判定基準は新規試験と同じとなります。

2.3 海外のPD資格保有者の新規試験

認証システムが公表されているASME Boiler & Pressure Vessel Code Sec.XI App. VIII のSupplement 2 又はSupplement 12 によるPD認証を保有し、かつ、それに合格した手順書を使用して受験する場合は、既に合格している内容を考慮してPD資格試験の一部を変更した試験を受験することができます。

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(3)試験内容

試験はNDIS 0603:2015 「超音波探傷試験システムの性能実証における技術者の資格及び認証」附属書A(規定)「軽水型原子力発電用機器のオーステナイト系ステンレス鋼配管溶接部に対する亀裂高さ測定のPD資格試験」に準じて以下のように実施します。

3.1 PD試験体の形状

試験では実際の原子力発電プラントのステンレス配管溶接部形状を模擬した試験体に付与したSCCを使用して行います。試験体の公称寸法は以下とします。
    大口径管: 600A 公称肉厚35mm
    中口径管: 350A 公称肉厚25mm
    小口径管: 150A 公称肉厚10mm
試験体形状は円筒状となります。
自動探傷装置等の取り付けのため、どうしても試験体外形の事前確認が必要な場合は、ご相談ください。

3.2 亀裂高さ(深さ)の測定数

口径別又は肉厚別の3種類の試験体を用い、10個のSCCの高さ(深さ)を測定します。
PD試験体のSCCのうち、6個の深さは次の表の分布とし、残りの4個の深さは表の区分のいずれかに振り分けます。

SCC深さの範囲( h :配管公称肉厚との比%) SCCの最小個数
0< h ≦30% 2個
30< h ≦60% 2個
60< h <100% 2個

3.3 測定位置

試験では測定する範囲があらかじめ指定されています。その範囲における最大高さ(深さ)の位置を特定し、その高さ(深さ)を測定します。 なお、指定された範囲以外での探傷を禁じます。

3.4 PD資格試験の時間

PD資格試験は、装置の準備を含めて、5日間で実施します。
試験時間は9:00から18:00です。時間外は原則として認めませんが、あらかじめの申請で必要性が認められた場合は可能とします(別途費用が発生します)。
試験体は1個ずつ試験員より提供され、測定・評価が終了し、試験員に返却すれば、次の試験体が提供されます。

1個の試験体に許される測定から評価までの最長時間は1日(8時間)とします。また、日を跨いでの探傷・解析はできません。

3.5 測定結果の提出

1個の試験体の探傷が終了する毎に、測定結果を提出します。測定結果提出後の再探傷及び記録訂正はできません。 また、コンピュータ内の探傷・解析データを消去します。
記録提出と同時に、試験員よりSCCの先端と判断した根拠の説明が求められます。

3.6 補助者

超音波探傷装置を試験体に取り付けるために補助者を必要とする場合は、申請書に作業内容と人数を記載して下さい。補助者の氏名については、受験の7日前まで決定し、その所属、氏名、雇用責任者の証明に、受験者と同じ誓約書を添えてPDセンターへ提出下さい。
補助者は、装置の取り付け、探傷機器の設置時のみに試験場への立ち入りが認められます。

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(4)合格基準

以下の基準を全て満足すれば合格とします。

1) SCC深さが全て記入されている。
2) 測定したSCC深さが真とする深さに対して、4.4oを超えて下回る結果が1つも無い。
3) 測定したSCC深さと真とする深さのRMSEが3.2oを超えない。

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(5) 禁止事項

PD資格試験の試験内容及び試験体に係わる情報の持ち出しは、試験体等の価値を減損させ、PD認証システムに損害を及ぼすため、これを禁止します。
受験者(補助者を含む)は試験に先立ち誓約書の提出が必要です。また、試験場は試験員及びTV等のモニタシステムで常時監視されます。
禁止事項を確実に履行するために試験では以下の行為が禁止されます。

1) 紙類の持ち込み、持ち出し(手順書のコピー、記録用紙、計算用紙についてはPDセンターで準備します)
2) メモリー型計算機、録音機等の持ち込み
3) 手順書に記載の無い市販ソフト、解析ソフト、参照データ等の持ち込み
4) 携帯電話、無線LAN装置等の外部との通信手段の持ち込み
5) 申請されていない取り外し可能な記憶装置の持ち込み
6) コンピュータ内の隠しファイル、バックアップファイルの使用

上記以外の物品の持ち込み、及び行為についても試験員の指示に従ってください。
また、最終日には、コンピューター類について内部外部を問わず、全てのデータが消去されていることを確認します。PD資格試験の受験前には、必ずバックアップをとってから試験場にコンピュータ類を搬入ください。
倫理に反したことによって不合格になった申請者は、最小限1年待たなければ受験申請することは出来ません。
また、PD認証システムに損害を及ぼした場合は訴訟の対象となります。

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(6) 試験会場案内

6.1 試験会場

試験は下記,一般財団法人 発電設備技術検査協会 溶接・非破壊検査技術センターで実施します。
〒230-0044 横浜市鶴見区弁天町14-1
  案内図はこちら http://www.japeic.or.jp/g-shoukai/jimusho/tsurumi.htm

6.2 ユーテリティ

試験場では次のユーテリティが使用できます。圧縮空気その他特殊なものについては申請者が準備下さい。
  電源:100V 50Hz
水道水,排水用シンク(貯水,排水機材については申請者が準備下さい)

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(7)手続き

手続き
図を拡大表示する(PDFファイル)
受験に必要な資格及び書類を以下に示します。申請から資格取得までのフローを図1に示します。

7.1 受験申請資格

申請者はJIS Z 2305に規定するUTレベル2又はNDIS 0601 UT 2種以上、或いはそれに相当する国外資格を所有していることが必要です。

7.2 申請に必要な書類

PD資格試験の申請には下記の書類が必要です。
1) PD資格試験受験申請書(受験票付)
 どちらかをダウンロードしてご利用ください。
 WORD版 (111KB)
 PDF版 (368KB)
2)JIS Z 2305のUTレベル2又はそれと同等以上の資格の証明資格を証明する書類の写しを提出下さい。
3) PD資格試験に使用する手順書
 手順書は、軽水型原子力発電所用機器のオーステナイト系ステンレス鋼(ステンレス鋳鋼を除く)配管の突合せ溶接継手に発生した亀裂高さ(深さ)を、配管外表面からの測定に使用するものである必要があります。
 注:合格後の手順書変更はその内容によりPDセンターの確認、或いは新たな資格試験が必要となりますのでご注意下さい。
4) PD資格の証明(再認証受験者のみ)
 PD資格を証明する書類の写しを提出ください。
5) PD研修証明書
 不合格通知発送後30日未満に再受験を希望する場合に必要となります。
6)受験のための要望
 受験時に下記のような要望がある場合はその旨を書面にて提出下さい。
 ・超音波探傷装置を取り付けるために補助者が必要な場合
 ・守秘のために特別な会場設定を希望する場合(別途費用が発生します
7)写真
 申請書及び受験票に上半身(正面)、無帽で45mm×35mm、6ヶ月以内に撮影した写真(裏面に氏名記入)を貼付してください(眼鏡を使用する方は眼鏡を着用した写真)。画像の著しく悪いもの,または写真の台紙が薄いもの等は認められないことがあります。

なお、PDセンターに上記申請書類が到着後、「資格試験受験申請書(受験票付)および手順書受付書」と「受験申請料請求書」をお送りいたします。期日内に指定口座にお振込みください。また、PDセンターとして傷害保険に加入するため、承諾書を併せてお送りします。必要事項記入の上ご返送ください。

7.3 申請書作成にあたっての注意事項

1) 申請書はPD資格試験受験申請書(様式1)を使用し、正確にご記入下さい。
2) 手順書は申請者の品質システムに従い、JIS Z 2305に規定するUTレベル3又はそれと同等以上の資格者により承認され管理番号が記載されていることが必要です。 手順書の記載はNDIS 0603 附属書Aが求める記載事項を満足する必要があります
3) 申請書に不備がある場合、返却することがあります
4) やむを得ない理由により申請者が受験できなくなった場合、手順書に変更がなければ、試験開始前1週間前までに申請者の変更を行うことができます。(所定の申請書とともに申請)

7.4 申請書の送付先

申請書及び添付書類を以下の送付先まで簡易書留で送付してください。
〒240-0196 神奈川県横須賀市長坂2-6-1
電力中央研究所 エネルギートランスフォーメーション研究本部 材料科学研究部門 PDセンター

7.5 連絡先

電力中央研究所 エネルギートランスフォーメーション研究本部 材料科学研究部門 PDセンター
PDセンターホームページ お問い合わせ

7.6 PD認証登録についての問い合わせ先

一般社団法人日本非破壊検査協会 PD認証機関
   TEL03-5609-4014 FAX03-5609-4062
ホームページ http://www.jsndi.jp/pd/

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(8)受験費用

受験費用は以下のとおりです。
受験申請料は、PDセンターに受験申請に必要な書類が到着後、「資格試験受験申請書(受験票付)及び手順書受付書」と「受験申請料請求書」をお送りいたします。期日内に指定口座にお振込みください。
受験料は試験実施案内受領後、期日までにお振込ください。

試験項目 受験申請料 受験料
新規試験・再認証試験 275,000円 825,000円
再試験 88,000円 462,000円

(上記価格は消費税を含みます)

注記:
(1)表示は消費税を含みます。
(2)会場設定等で特別な希望のあるときは別途料金を設定いたします。
(3)時間外を希望される場合は時間当たり12,000円(税抜)の費用が加算されます。
(4)受験申請料及び受験料はいかなる場合でも返金いたしません。

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