電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

Y98005

タイトル(和文)

原子力発電所の社会的受容に及ぼすコミュニケーションの効果

タイトル(英文)

Effects of Risk Communication on Public Acceptance of Nuclear Power Plants]

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

一般の人々は、原子力発電所の安全性について不安を抱いており、原子力発電所に関するコミュニケーションのあり方の検討は、緊急の課題となっている。本研究では、心理学の実験手法を用いて、原子力発電所の安全性に関するコミュニケーションの効果を、心理学的に検証した。大学生を被験者とする心理学実験を行った結果、専門家による原子力発電の安全性に関する情報提供および質疑応答、グループ討論などによるコミュニケーションは、被験者の原子力発電所に対する態度を、全体としてポジティブな方向に変化させたことが確認された。しかしこの効果は、約1ヶ月後にはある程度減衰してしまうことも示された。また、コミュニケーションの内容が分かり易いと感じたり、コミュニケーションの内容に関心が持てた場合には、原子力発電所に対してポジティブな方向に態度が変化し易くなることが明らかにされるとともに、原子力発電に対する先入観や固定観念が、態度変化への抵抗として機能することが示唆された。

概要 (英文)

A discrepancy is observed between the general public's subjective risk perception of nuclear power plants and objective risk. The purpose of this study was to find the effects of risk communication on public acceptance of nuclear power plants by using psychological approach. By means of before-after design method, a psychologicalexperiment was carried out in 1998 in Tokyo with 164 subjects chosen from male and female university students. The result showed that the risk communication influenced subject's attitude and produced a positive attitude towards nuclear power plants. It was also found, however, that the foregoing effect was temporary and their risk perception and trust in enterprise were recovered in some degree within a month.

報告書年度

1998

発行年月

1999/03

報告者

担当氏名所属

田中 豊

経済社会研究所

キーワード

和文英文
リスク・コミュニケーション Risk Communication
社会的受容 Public Acceptance
リスク認知 Risk Perception
原子力発電所 Nuclear Power Plants
心理学実験 Psychological experiment
Copyright (C) Central Research Institute of Electric Power Industry