電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

S03002

タイトル(和文)

意識面・組織面からみた安全診断システムの構築(その5) -電力業界以外の産業への適用性の検討-

タイトル(英文)

Development of the Safety Evaluation System in the Respects of Organizational Factors and Workers’ Consciousness (Part 5) - Application of the System for Industries Except Electric Power Industry -

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

当センターでは、従業員の意識・行動や組織要因(安全管理体制、組織風土など)が組織安全に及ぼす影響に着目し、意識面・組織面から組織の安全性を評価する指標ならびに評価システム(安全診断システム)を開発している。この一環として、同システムの電力業界以外の他産業への適用可能性を、以下のステップに基づいて検討した。1) 他産業を対象とした安全評価指標の策定、2) 1)で策定した安全評価指標の基準関連妥当性の検証、3) 安全評価指標の内容的妥当性の検証、4) 安全評価し表を用いた各業界の特徴把握ならびに類似業界のデータを用いた診断評価の検討 得られた結論は以下4点である。(1) 主成分分析によって抽出した各業界の総合的安全指標は、昨今の産業現場の現状を反映するものである。(2) 電力業界以外の産業にて抽出した総合的安全指標は、組織の安全性を概ね評価しうるものの、安定した診断結果を得るには、ある程度の数のデータを収集し、これを基準データとする必要がある。(3) 業種・業態が異なると意識・行動、安全管理、組織風土などのレベル(基準値)が異なるため、組織の安全診断を行う際には、同一業種内で比較診断を行うことが望ましい。(4) データ数が少なく、やむをえず他業界のデータと合わせて診断評価を行う場合には、総合的安全指標などのスコアに有意差がなく、かつその業界で安全性向上のために重視している側面が類似している業界のデータを用いて診断評価することが望ましい

概要 (英文)

The purpose of our study is to develop a safety evaluation system which clarifies the safety level of an organization. As a basic method of evaluation using a questionnaire had been established, now that the generalization is needed for the system. Hence, this paper is intended to verify the applicability of the system for eight manufacture industries. The investigation using a questionnaire was conducted for 125 factories’ workers. The following results were obtained: 1) The Comprehensive Safety Index (CSI) taking into account individual and organizational factors was identified using the principal component analysis. 2) Although the criterion-related validity of CSI was confirmed for some industries, it will be necessary for the advancement of the system’s reliability to compile more data into the system. 3) According to the result of investigations on safety management in secure companies and the causes of current industrial accidents, it was clarified that the CSI had the content validity. 4) It seemed possible to evaluate the safety level using two different industries’ data if there were similarities between the industries in the score of the CSI and the aspects to which were attached importance for the improvement of the safety.

報告書年度

2003

発行年月

2004/03

報告者

担当氏名所属

長谷川 尚子

ヒューマンファクター研究センター

廣瀬 文子

ヒューマンファクター研究センター

早瀬 賢一

ヒューマンファクター研究センター

佐相 邦英

ヒューマンファクター研究センター

高野 研一

ヒューマンファクター研究センター

キーワード

和文英文
安全文化 safety culture
安全診断システム safety evaluation system
組織要因 organizational factors
安全意識 safety consciousness
他産業 other industries
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