電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)
報告書データベース 詳細情報
報告書番号
C17001
タイトル(和文)
業務用電化厨房にふさわしい換気設計手法に関する研究(その10)-電気スチームコンベクションオーブンの必要換気量-
タイトル(英文)
Research on Optimal Design of Commercial Kitchen Ventilation-Part 10. Ventilation Requirment of Electric Steam Convection Oven -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
電化厨房の省エネルギー化のため,新たな換気設計手法が求められている。当所は,これまで,熱や湯気が調理中に常に発生する調理機器(IH コンロ,電気揚げ物器,電気茹で麺器など)の必要換気量を検討してきた。電気スチームコンベクションオーブンは,調理物を取り出す扉開放時に熱や湯気が多く発生する調理機器であり,必要換気量1) が明らかになっていなかった。
目 的
電気スチームコンベクションオーブンの必要換気量を壁掛けフードと天吊りフードにおいて明らかにする。
主な成果
壁掛けフードと天吊りフードにおいて,フード前方張り出し長さ2),湯気逃がし3) の有無,フード排気量をパラメータとした捕集率を測定(図1 と図2 と表1)し,以下の知見を得た。
(1)壁掛けフードの必要換気量
フード前方張り出し長さ300 mmにおける湯気逃がしありの必要換気量は40 m3/(h kW)であり,湯気逃がしなしの必要換気量80 m3/(h kW) の半分である(図3)。湯気逃がしによる捕集率改善効果が顕著であることがわかる。湯気逃がしがある場合におけるフード前方張り出し長さ400 mmの必要換気量40 m3/(h kW) は,300 mmと同じであり,フード前方張り出し長さが300 mmで,十分であることを示している。
(2)天吊りフードの必要換気量
120 m3/(h kW) は,400 mmの必要換気量50 m3/(h kW)4) の2.4 倍にも増加した(図4)。フード前方張り出し長さが300 mmでは,十分ではないことを示している。
以上から,湯気逃がしを前提にした必要換気量は,壁掛けフードの場合に,フード前方張り出し長さが300 mmで40 m3/(h kW),天吊りフードの場合に,フード前方張り出し長さが400 mmで50 m3/(h kW) であることが明らかになった。
概要 (英文)
A steam convection oven is an oven which makes air injection of high temperature and high humidity, which is a core appliance for a company cafeteria and a school lunch center.
In this paper, we clarify ventilation requirment for the oven through investigating effect of a front overhang of an exaust hood and of motion of opening the oven door on capture efficiency for the oven. The ventilation requirment under a wall-mounted food with 300mm front overhang is 40 m3/(h kW), and the ventilation requirment under a single island food with 400mm front overhang is 50 m3/(h kW).
報告書年度
2017
発行年月
2018/02
報告者
担当 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
主 |
占部 亘 |
エネルギーイノベーション創発センター カスタマーサービスユニット |
共 |
岩松 俊哉 |
エネルギーイノベーション創発センター カスタマーサービスユニット |
キーワード
和文 | 英文 |
---|---|
業務用厨房 | Commercial Kitchen |
密閉型調理機器 | Closed Kitchen Equipment |
換気量 | Ventilation Air Volume |
スチームコンベクションオーブン | Steam Convection Oven |