電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

W91026

タイトル(和文)

紫外~可視分光を用いたCVケーブル絶縁体の球晶径の新しい測定法

タイトル(英文)

NEW MEASUREMENT METHOD FOR SPHERULITE DIAMETER OF XLPE-INSULATED CABLES BY ULTRAVIOLET-VISUAL SPECTROMETRY

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

CVケーブルの絶縁体であるポリエチレンには,球晶と呼ばれる結晶の高次構造が存在する。球晶の形成状態は絶縁破壊強度に多大なる影響をおよぼすため,その直径などの特性値の把握には深い関心が寄せられている。しかし,従来の測定法では測定範囲に限度があったり,かなりの労力と時間を要していた。今回,現実の球晶の大きさが紫外~可視の波長領域の光を著しく特徴的に散乱させることの知見から,透過光の減衰量によって球晶径を測定する手法を考案した。Rayleigh-Gans-Debyeの理論に基づく吸収強度スペクトルの模擬計算を行うことにより,得られた吸光度スペクトルを簡単な算術計算で書き直すことから比較的簡便な測定が可能なことを明らかにした。また,実際にスペクトルを得て可能性を追認し,さらに装置性能の限界を含めた適切な測定条件を設定した。

概要 (英文)

THE XLPE INSULATION OF A SOLID INSULATED POWER CABLE HAS SPHERULITES WHICH ARE A KIND OF SUPERSTRUCTURE. THE CHARACTERISTICS OF THE SPHERULITES ARE IMPORTANT BECAUSE THEY SIGNIFICANTLY AFFECT DIELECTRIC BREAKDOWN STRENGTH. HOWEVER,IT IS NOT EASY TO MEASURE THEIR SIZE BY CONVENTIONAL ANALYSES SUCH AS TRANSMISSION ELECTRON MICROSCOPY OR SMALL-ANGLE LASER SCATTERING. WE BELIEVED IT MIGHT BE POSSIBLETO MEASURE SPHERULITE DIAMETER BY EVELUATING TRANSMITTANCE IN THE UV VISIBLE WAVELENGTH REGIAN. THE RAYLEIGH-GANS-DEBYE THEORY WAS USED TO VERIFY THE POSSIBILITY. THE RESULT SHOWED THAT A SIMPLE CALCULATION OF THE ABSORBANCE SPECTRUM CAN DETERMINE THE SPHERULITE DIAMETER EXACTLY. EXPERIMENTAL TRIALS ALSO SHOWED THAT THE METHOD CAN MEASURE THE DEAMETER.MEASUREMENT CONDITIONS INCLUDING SPECTROMETER PERFORMANCE LIMITS WERE ESTABLISHED.

報告書年度

1991

発行年月

1992/04/01

報告者

担当氏名所属

石田 政義

横須賀研究所電力部新地中化研究室

岡本 達希

横須賀研究所電力部新地中化研究室

今城 尚久

横須賀研究所電力部新地中化研究室

キーワード

和文英文
CVケーブル XIPE CABLES
ポリエチレン POLYETHYLENE
球晶 SPHERULITE
紫外-可視分光 SPECTROMETRY
光散乱 LIGHT SCATTERING
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