電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

V11012

タイトル(和文)

超音波センサーによるクラゲ検知システムの開発

タイトル(英文)

Development of the acoustic monitoring system for jellyfish blooms

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

ミズクラゲは春季から夏季にかけて、パッチと呼ばれる大きな群集を形成し、しばしば、臨海発電所に大量に来襲してスクリーンの閉塞などの重大なトラブルを引き起こす。しかし、ミズクラゲパッチの水平・鉛直分布構造や移動・集積様式に関しては不明な点が多い。ミズクラゲの発生量予測や発電所への流入予測を行うためには、パッチの挙動解析は非常に重要と考えられているが、光学的手法やプランクトンネット採集による観測では得られる情報に限界がある。そこで、本研究では、超音波を用いて、大量のクラゲが通過する際に警報を発する設置式のクラゲ検知システムと船舶で曳航して3次元的にクラゲの分布状況を把握できる可搬式クラゲ検知システムの構築を検討した。両システムとも、コンベックスタイプの超音波センサーとし、周波数は設置式が200kHz、可搬式が500kHzとした。可搬式に関しては、GPSと連動する事で位置情報と共にクラゲの3次元表示が可能なものとした。愛知県の伊勢湾で海域観測を行い、両システム共にエコー信号反射の高い魚などの信号を除去してミズクラゲのパッチの弱いエコー信号反射を検出できることを確かめた。

概要 (英文)

Mass outbreaks of jellyfish Aurelia aurita in coastal waters cause serious troubles for the operation of electric power plant by being reduced water intake. Each power plant equips several countermeasures such as net or rotary screen and water pass to cope with the jellyfish trouble, and it is required to estimate the distribution and abundance of jellyfish outbreaks beforehand to operate the countermeasure effectively.
In this study, two types of acoustic monitoring system with a transducer of 200 kHz and 500 kHz each were developed for the quantitative detection of jellyfish in the sea. Both systems consist of acoustic sensor, amplifier and PC. One type is used to fix at water intake facilities in front of seashore, and an alarm signal is made when large abundance of jellyfish pass through detected area. The other is designed to quantify jellyfish patch with geological information, and is used scanning the area with a boat. An image processing was also developed to show three-dimensional distribution of jellyfish on PC. Field observation in Mikawa bay with the latter system demonstrated that jellyfish are quantitatively monitored up to 30m deep with little effects of other organisms such as fish and micro planktons.

報告書年度

2011

発行年月

2012/04

報告者

担当氏名所属

野方 靖行

環境科学研究所 生物環境領域

遠藤 紀之

環境科学研究所 生物環境領域

八木田康信

本多電子株式会社 商品開発事業部

岡田浩二

本多電子株式会社 商品開発事業部

キーワード

和文英文
クラゲ Jellyfish
ミズクラゲ Aurelia aurita
超音波センサー Ultrasonic sensor
クラゲ群 Jellyfish blooms
超音波検知システム Acoustic monitoring system
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