報告書番号

V09002

タイトル（和文）

マングローブ植林地におけるメタンと一酸化二窒素放出量の推定

タイトル（英文）

Estimation of methane and nitrous oxide emission from mangrove plantation ecosystem

概要 （図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております）

マングローブCDM植林プロジェクトにおいてCO2貯蔵量の長期予測のためには、植林事業によって発生すると考えられるその他の温室効果ガス（CH4、N2O）放出量の把握が必要と考えられる。そこで、マングローブ生態系から発生するその他温室効果ガスと、マングローブ植林事業の以前の環境状態からのガス放出量（ベースライン）評価ために必要なさまざまな沿岸生態系からのその他温室効果ガスの放出量について文献値を整理した。その結果、マングローブ生態系からのCH4とN2Oのガス放出範囲はそれぞれCH4が-27.9～5215mmol CH4m-2 day-1、N2Oが-165～1250μmol N2O m-2 day-1であった。また、その他の沿岸生態系からのガス放出速度は環境条件により大きく変化していた。特に、沿岸河口域など栄養塩が高負荷に流入してくる状態では、ガス放出速度が大きかった。さらに、マングローブ植林実証試験地における観測結果と整理した文献値を用い、実証試験地における将来的なその他温室効果ガス放出量を算出した。実験植林地前面の干潟をベースランとし、隣接する植林マングローブ（平均林齢7年）からのガス放出量を用いて、実験植林地30haにおけるその他温室効果ガス放出量を見積もると、マングローブ林自身の固定量に対して1～2割程度に達することがわかった。

概要 （英文）

The emission of CH4 and N2O from mangrove plantation area were important for evaluation of carbon stock in a implementation of mangrove CDM project. We reviewed the production and emission of CH4 and N2O from natural mangrove ecosystem and the other ecosystem (wetland and fresh water). As the results, average emission rate of CH4 and N2O from mangrove ecosystem were from -27.9 to 5215mmol CH4 m-2 day-1, from -165 to 1250 micro mol N2O m-2 day-1. Discrepancies exist in the emission of CH4 and N2O obtained from the other ecosystem due to environmental condition (high loading and salinity et al.). We estimated emission of CH4 and N2O from our planted mangrove area in Vietnam by observed data, which suggests that total emission of CH4 and N2O from mangrove ecosystem was approximately 10-20% of total carbon stock in mangrove forest over 21 years integration from a mangrove plantation.

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