報告書番号

V08050

タイトル（和文）

水中ビデオカメラを用いたミズクラゲの鉛直分布観測

タイトル（英文）

Underwater video camera system for monitoring vertical distribution of jellyfish Aurelia aurita

概要 （図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております）

ミズクラゲの個体数密度や鉛直分布の測定は、従来、プランクトンネットによるサンプリングや魚群探知機を用いた測定により行なわれてきた。しかし、クラゲの生息密度と分布水深を正確に把握するためには、プランクトンネット採集や魚群探知機から得られるデータでは限界がある。そこで、本研究では水中ビデオカメラを用いて任意の水深のクラゲ個体群密度の測定を試みた。
水中ビデオカメラにステンレス製の枠を取り付け、カメラから枠までの距離は1mとし、枠の側面には水深計を取り付け、録画画面上で水深がわかるようにした。水中ビデオの画像は直接パソコンのハードディスクに保存する方法とした。作成した水中ビデオカメラを用いて、2006年と2008年に東京湾奥北東部海域においてクラゲパッチの撮影を行なった。撮影は、ミズクラゲのパッチを目視あるいは魚探で確認後、パッチの直上よりビデオカメラを吊下げて、水深1m間隔で各水深30秒から2分間の録画を行った。録画後に枠の内部に入ってきたクラゲの数をカウントすることにより、水深別の個体数密度の算出を試みた。
作成したカメラの録画データより、水深ごとのクラゲ個体数のカウントが可能であることがわかった。また、目視の調査では海面に浮上しているパッチの分布のみの観察となり、魚探では定量性が得られないが、水中ビデオカメラによる撮影により、パッチの鉛直分布の様子とその定量的な情報が得られることが明らかとなった。

概要 （英文）

Mass outbreaks of jellyfish Aurelia aurita in coastal waters cause serious troubles for the operation of electric power plant by being reduced water intake. Their ecological information has been very limited, and it is required to clear vertical and horizontal distribution of the patch, and then examine the relationship with environmental parameters to develop effective counter measures for the jellyfish trouble.
We initially developed an underwater video system applicable to low transparent area due to several suspended solids, and also to deep sea with little sun light illumination. The system consists of water-resistant video-camera, water depth meter, LED lights and stainless frame.
Vertical distribution of jellyfish was monitored with the system in Tokyo bay in 2006 and 2008. Jellyfish was successfully quantified even at deeper than 5 m where no count was made by watching observation.

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