電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

U92056

タイトル(和文)

同位体組成を指標とした河川流出成分分離手法の適用性

タイトル(英文)

APPLICABILITY OF HYDROGRAPH SEPARATION METHOD BY ISOTOPIC COMPOSITION

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

わが国で観測されている降水の年平均pHは4.3~5.3である。これに対して河川水は中性であり,降水が土壌層,地下水層を浸透する際に中和されていると考えられる。この中和作用の長期的な変化を予測するためには,中和の化学的メカニズムとともに,降水が河川ヘ流出する経路を明らかにする必要がある。ここでは降水,土壌水,河川水の同位体組成を指標として河川への流出成分を分離する手法を提案し,その適用性について検討した。主な結果を以下に示す。(1)降水,土壌水,河川水に含まれる互いに独立な2種類の同位体組成を指標として,降雨時の河川流量を分離する手法を日本国内の山地流域に適用した。(2)同位体による流出成分分離手法は,河川水質を予測するための流出モデルの検証のために,十分有効である。(3)降水の同位体組成の時間変化が大きい場合には,降水成分の流出時間遅れを考慮する必要がある。

概要 (英文)

THE PH OF PRECIPITATION IN JAPAN IS BETWEEN 4.3 AND 5.3. IT IS NEUTRALIZED WHILE INTO STREAMS AND THE PH OF STREAM WATER IS USUALLY ABOVE 7. TO PREDICT THE LONG-TERM CHANGES IN THE NEUTRALIZING REACTION AND IN STREAM WATER CHEMISTRY,WE MUST CLARIFY BOTH THEPATH OF PRECIPITATION TO THE STREAM AND THE CHEMICAL REACTIONS. THIS REPORT PROPOSES SEPARATION OF STREAM WATER BY ISOTOPIC COMPOSITION AND APPLIES THE METHOD TO MOUNTAINOUS WATERSHEDS DURING STORMS. (1)STREAM WATER IS SEPARATED BY ISOTOPIC COMPOSITION INTO THREE COMPONENTS:PRECIPITATION SOIL WATER AND GROUND WATER. (2)THE SEPARATION METHOD IS VALID FOR VERIFYING RUNOFF MODELS USED IN PREDICTION OF STREAM WATER CHEMISTRY AFFECTED BY ACID DEPOSITION. (3)WHEN TEMPORAL VARIATION OF ISOTOPIC COMPOSITION IN PRECIPITATION OCCURS,IT IS NECESSARY TO TAKE THE STORAGE EFFECT OF PRECIPITATION IN THE WATERSHED INTO ACCOUNT.

報告書年度

1992

発行年月

1993/03/01

報告者

担当氏名所属

池田 英史

我孫子研究所水理部環境水理研究室

大隅 多加志

我孫子研究所水理部環境水理研究室

宮永 洋一

我孫子研究所水理部環境水理研究室

キーワード

和文英文
酸性降下物 ACID DEPOSITION
同位体組成 ISOTOPIC COMPOSITION
河川水質 STREAM WATER CHEMISTRY
流出成分分離 HYDROGRAPH SEPARATION
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