電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

U88079

タイトル(和文)

山地流域内の水質変化に関する考察

タイトル(英文)

WATER QUALITY CHANGES IN THE MOUNTAINOUS WATERSHED

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

わが国の雨水pH(月平均)は4~5前後である。一方,火山や鉱泉の影響を受けない河川水のpHは中性領域であり,雨水が流域内を流下する間に中和されていると考えられる。この雨水の中和機構を解明するとともに長期にわたる酸性降下物の河川水への影響を予測する手法を確立するための基礎資料を得る目的で山地流域内の水質を調査した。主な成果を以下に示す。(1)調査流域での雨水pH(月平均)は4.0~5.5,河川水のpHは7.0~8.5であった。(2)対象とした流域では,雨水が林冠および通気層中を流下する間にpH,アルカリ度が上昇した。(3)融雪期に河川水のアルカリ度が低下する原因としては融雪水の一部が土壌と充分に反応せずに,河川に流入していると考えられる。

概要 (英文)

THE PH LEVEL OF PRECIPITATION IS ABOUT 4 5 IN JAPAN.AND THE PH LEVEL OF STREAMWATER,EXCEPT FOR STREAMS INFLUENCED BY VOLCANO AND SPA,IS ABOUT 7 8. THEREFORE PRECIPITATION IS NEUTRALIZED WHILE RUNNING DOWN IN THE WATERSHED.WE SURVEYED TERRAQUATIC QUALITY.IN THE MOUNTAINOUS WATERSHED FOR 1 YEAR. THE FIRST PURPOSE OF THIS SURVEY IS TO OBTAIN THE BASIC DATA FOR MAKING CLEAR THIS NEUTRALIZING MECHANISM. THE SECOND PURPOSE IS TO OBTAIN THE BASIC DATA FOR ESTABLISHING METHODS TO PREDICT THE INFLUENCE OF ACID DEPOSITION UPON STREAMWATER IN THELONG PERIOD. THE PRINCIPAL RESULTS ARE AS FOLLOWS: (1) THE PH LEVELS IN THE WATERSHED WERE AS FOLLOWS. PRECIPITATION 4.0 5.5 (MONTHLY MEAN) STREAMWATER 7.0 8.5 (2) IN THIS WATERSHED,PH AND ALKALINITY OF PRECIPITATION INCREASE,WHILE RUNNING DOWN IN THE CANOPY AND ZONE OF AERATION. (3) IN THE THAW,AS A PART OF MELTING WATER FLOWS INTO STREAM,ALKALINITY OF STREAMWATER DECREASED.

報告書年度

1988

発行年月

1989/05/01

報告者

担当氏名所属

池田 英史

我孫子研究所水理部地下水理研究室

下垣 久

我孫子研究所水理部地下水理研究室

宮永 洋一

我孫子研究所水理部構造水理研究室

大隅 多加志

我孫子研究所水理部地下水理研究室

キーワード

和文英文
酸性降下物 ACID DEPOSITION
陸水水質 TERRAQUATIC QUALITY
林冠 CANOPY
通気層 ZONE OF AERATION
融雪期 THAW
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