電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

U87040

タイトル(和文)

泥岩の化学的風化のメカニズム-岩石劣化試験装置を用いた酸化実験-

タイトル(英文)

MECHANISM OF CHEMICAL WEATHERING OF MUDSTONE-OXIDATION EXPERIMENT BY USE OF APPARATUS FOR ROCK WEATHERING-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

新第三紀中新世の砂質泥岩の酸化による風化実験を行った。試料を水中で1軸圧縮状態(圧縮応力5kgf/平方cm)におき,周囲の水の温度を15℃,pHを7,溶存酸素濃度(DO)を13.5mg/■または4mg/lとし,最長52日間風化させた。DOが13.5mg/■の場合,岩石の弾性波速度と1軸圧縮強度は経時的に低下し,間隙率は増加した。DOが4mg/■の場合には,間隙率がやや増加したものの,弾性波速度と1軸圧縮強度には経時的な変化はなかった。試料の造岩鉱物のうちで経時的に変化が認められたのは黄鉄鉱である。黄鉄鉱は,酸化により次第に数を減じ,次第に複雑な形態となった。物性変化の主たる原因は,黄鉄鉱の消失と,それに伴って生成される硫酸による他鉱物の溶解であると考えられる。

概要 (英文)

WEASTHERING EXPERIMENT OF NEOGENE SANDY MUDSTONE BY OXIDATION WAS CARRIED OUT. ROCK SPECIMENS WERE STRESSED UNIAXIALLY UNDER THE STRESS OF 5KGF/SQUARE CM IN THE 15DEGREE WATER OF WHICH PH IS 7 AND DO (DISSOLVED OXYGEN) IS 13.5MG/L OR 4MG/L DURING THE TIME AS LONG AS 52 DAYS. THE P-WAVE VELOCITY AND THE UNIAXIAL STRENGTH OF THESPECIMENTS DECREASED AND THE POROSITY INCREASED WITH TIME WHEN DO IS 13.5MG/L,BUT NOT WHEN DO IS 4MG/L ALTHOUGH POROSITY INCREASED SLIGHTLY. AMONG THE ROCK-FORMING MINERALS OF THE SPECIMENS,ONLY PYRITE GRAINS HAVE CHANGED WITH TIME. THEY WERE OXIDIZED BY THE DISSOLVED OXYGEN AND DECREASED IN NUMBER AND BECAME MORE IRREGULAR IN SHAPE WITH TIME. THE DECREASE OF PYRITE GRAINS AND SULPHURIC ACID GENERATED BY THE PYRITE OXIDATION SHOULD CAUSE THE CHANGE OF PHYSICAL PROPERTIES OF THE SPECIMENS WEATHERED.

報告書年度

1987

発行年月

1987/12/01

報告者

担当氏名所属

千木良 雅弘

我孫子研究所立地部地質研究室

曽根 賢治

我孫子研究所立地部地質研究室

キーワード

和文英文
泥岩 MUDSTONE
風化 WEATHERING
酸化 OXIDATION
黄鉄鉱 EXPERIMENT
実験
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