電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

U03012

タイトル(和文)

動的上下動を考慮した地盤の安定性評価(その2) --鉛直アレー記録に基づくP波およびS波の減衰特性の評価--

タイトル(英文)

Stability Evaluation of Ground Considering Dynamic Vertical Ground Motion (Part2) -Evaluation of Qp and Qs values using borehole array data-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

本研究では,遺伝的アルゴリズムを導入したスペクトル比の逆解析手法を用いて,鉛直アレー記録から弱震時および強震時の1/Qpと1/Qsの関係について評価した.これまで,強震時における1/Qpと1/Qsの評価に際しては,S波主要動到達後の上下動の波動特性が複雑なため,強震時の1/Qpをスペクトル比の逆解析から推定できないという問題点があった.そこで本研究では,散乱減衰と複素体積弾性率が弱震時と強震時で一定という条件の下に,強震時のP波の履歴減衰を簡便に求める方法を提案し,強震時における1/Qpの評価を可能にした.本提案手法を適用した結果,10^-3レベルのひずみの強震時では,弱震時と同様に1/Qpと1/Qsの関係は1/Qp>1/Qsとなり,上下動シミュレーションに1/Qsを用いることは,耐震安定性評価上の安全側の結果を与えることが分かった.

概要 (英文)

A new technique is presented to estimate intrinsic 1/Qp in strong motion using borehole array data. This technique is made possible by two assumptions that complex bulk modulus in saturated soil is constant during weak and strong motions and scattering attenuation is also constant during weak and strong motions. It is necessary that scattering and intrinsic 1/Qp in weak motion, and scattering and intrinsic 1/Qs in weak and strong motions are separated by an inversion of spectral ratios of weak and strong motion data observed borehole array sites. By using this technique, it is shown that 1/Qp in saturated soil is greater than 1/Qs during weak and strong motions. This result indicates that application of 1/Qs is conservative in vertical motion simulation .

報告書年度

2003

発行年月

2003/10

報告者

担当氏名所属

佐藤 浩章

我孫子研究所地盤耐震部

金谷 守

我孫子研究所地盤耐震部

石川 博之

我孫子研究所地盤耐震部

キーワード

和文英文
鉛直アレー borehole array
Q値 Q value
飽和地盤 saturated soil
複素体積弾性係数 complex bulk modulus
上下動 vertical motion
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