電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

U02055

タイトル(和文)

熱劣化を受けた金属ガスケットの変形特性と密封性能への影響

タイトル(英文)

Deformation characteristics and its effect on sealability of metal gaskets suffering thermal degradation

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

使用済燃料輸送・貯蔵兼用キャスクの貯蔵後の輸送時におけるキャスク蓋密封部の金属ガスケットの密封性能に関する基礎特性を明らかにするため圧縮復元特性試験、ずれ特性試験を行なった。圧縮復元特性試験よりAl被覆ガスケット、Ag被覆ガスケットともに、熱履歴がある場合は履歴がない場合に比べ弾性復元量が小さくなること、また、熱履歴がある場合は圧縮力がゼロとなってもガスケット外被材のフランジ部への凝着により密封性能は初期の状態を保つことがわかった。また、ずれ特性試験より、両ガスケットとも熱履歴の有無にかかわらず比較的小さなずれ量で密封性能に変化が生じることがわかり、ずれに対して金属ガスケットによる密封機構は敏感であることがわかった。ずれによる密封性能低下の原因としては主に金属ガスケット断面のねじれ変形が考えられ、また蓋部との接触部における金属ガスケットの表面粗さの変化も一因と考えられる。

概要 (英文)

In order to obtain the performance of the metal gaskets suffering thermal degradation used at the lid of the spent fuel dual-purpose cask, compression test and sliding test were conducted. The result of the compression tests show that the amount of the elastic recovery of the metal gasket suffering thermal degradation is smaller than that of the gasket with no degradation and the leak-tightness is kept sound even under no compressive load because of adhesion of the metal gasket surface to the flanges. It is clear from the sliding test that leak-tightness formed by metal gasket is very sensitive to the sliding phenomena of the flanges. From the observation of the section and contact surface of the metal gaskets after the tests, the increase of the leak rate seems to be mainly due to the distortion of the gasket and the change of minute crevices in the contact surface of the gasket.

報告書年度

2002

発行年月

2003/04

報告者

担当氏名所属

伊藤 千浩

我孫子研究所材料構造部

キーワード

和文英文
使用済燃料貯蔵 spent fuel storage
兼用キャスク dual purpose cask
金属ガスケット metal gasket
熱劣化 thermal degradation
密封性能 leak tightness
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