報告書番号

T99064

タイトル（和文）

外部磁界によるCRTディスプレイ映像動揺の補償装置の開発

タイトル（英文）

Development of a Compensating Apparatus for CRT Jitters Due to External Magnetic Fields

概要 （図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております）

テレビジョンやコンピュータモニタ等のCRTディスプレイ（以下CRTとする）は外部磁界の影響で，映像障害を受けることがある．また，最近のオフィスにはパソコン機器を含むOA機器のディジタル化が進み，その普及も著しい．その結果，パソコン機器を多数使用するオフィスビルの電源ラインには高調波電流が流れ，その周辺には高調波を含む磁界が発生していると考えられるが，これまで明らかにされた例はない．現在，映像動揺対策法としては，CRTを高透磁率材料により構成された磁気シールドボックスで囲む方法が一般的であるが，磁気シールドボックスは高レベルの磁界には効果が低く，また，CRT画面に垂直に入射する磁界に対しては効果がないため，高レベルの三次元磁界に対しても有効な映像動揺対策法の開発が求められている． 補償磁界による映像動揺現象の対策法（アクティブ磁気シールド装置）を開発するために，実際に映像動揺が発生しているオフィスビル内の環境磁界を測定し，装置の仕様を決定する．その結果に基づき，アクティブ磁気シールド装置を試作し，その性能評価を行う．主な成果1．オフィスビル内の映像動揺現象をもたらす環境磁界レベルは時間的・空間的に変動し（図1），パソコン機器が主な負荷と考えられる三相３線式一括配線の電力幹線近傍では，磁界の周波数成分は商用周波数以外にも卓越した高調波成分を含む場合があることが明らかとなった（図2）．2．実際に映像動揺現象をもたらす環境磁界の測定結果を基に設計した，CRTの上下左右面に配置する補償コイルにより発生する補償磁界によって，映像動揺を低減するアクティブ磁気シールド装置を開発した（図3，図4）．3．アクティブ磁気シールド装置は強磁界や三次元磁界に対応するなど，従来の高透磁率材料で構成された磁気シールドボックスよりも，映像動揺低減に優れた効果を示すことを比較実験により明らかにした．（図5）．

概要 （英文）

Television and computer display units equipped with cathode ray tubes (CRTs) may experience jitters caused by external environmental magnetic fields. Up to now, a magnetic shielding box made of high-permeability metal sheets is a popular mitigation method. However, the magnetic shielding box can not mitigate jitters when the external magnetic field is higher strength or a perpendicular direction to the CRT screen. Therefore, a new mitigation method is required. This report shows environmental magnetic fields measurement results in offices with many computers. It shows an active magnetic shielding apparatus as a new compensating method for CRT jitters, that is designed on the basis of magnetic fields measurement results in offices. Finally, it is shown that the active magnetic shielding apparatus is better than the magnetic shielding box as the CRT jitters mitigation method.

報告者

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