電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T99015

タイトル(和文)

ショットピーニングによる高速炉構造用SUS316鋼の高温疲労強度の向上

タイトル(英文)

Improvement of High-temperarure Fatigue Strength of 316FR Steel by Shot-peening

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

炉心上部機構など高速炉プラントの一部の部位では、高周波の温度変動による高サイクル疲労によるき裂の発生が懸念されている。これまでの設計では構造材であるステンレス鋼の表面にインコネルの板をライニングすることによって、健全性の確保が図られているが、コスト低減の観点からは、ライニング無しで使用できるようにすることが望ましい。本研究では、ショットピーニングが高速炉構造材料の高温疲労強度の向上に及ぼす影響を調べるため、高速炉構造用SUS316鋼の疲労試験片にショットピーニングを施し、550℃にてひずみ制御の疲労試験を行った。その結果、ショットピーニング付与材は、高ひずみ範囲を除き、非付与材に比較して格段(繰返し数で20倍、ひずみ範囲で1.5倍以上)の疲労強度の向上を示した。また、破面観察などにより、圧縮残留応力による表面き裂発生の抑制が疲労寿命を向上させた主要因であると判断された。

概要 (英文)

Shot-peening has been a widely used technique for improving fatigue strength of various machine parts. To investigate its effect on high-temperature fatigue strength which is important in design of fast reactor plants, shot-peening was applied to 316FR steel and strain-controlled fatigue tests were conducted at 550℃. Significant improvement of fatigue strength was observed at intermediate and low strain ranges (up to a factor of 20 in life and 1.5 in strain range). This was attributed to the large hardening and generation of compressive residual stress near the specimen surface.

報告書年度

1999

発行年月

2000/03

報告者

担当氏名所属

高橋 由紀夫

狛江研究所金属材料部

キーワード

和文英文
高温疲労 High-temperature fatigue
高速炉構造用SUS316鋼 316FR steel
ショットピーニング Shot-peening
高速炉 Fast reactor
残留応力 Residual stress
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