電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T97036

タイトル(和文)

Fe-50Cr合金における炭化物析出の電子顕微鏡内高温その場観察

タイトル(英文)

IN SITU TRANSMISSION ELECTRON MICROSCOPY OF CARBIDE PRECIPITATION IN FE-50CR ALLOYS AT ELEVATED TEMPERATURES

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

Fe-50Cr合金の炭化物析出を電子顕微鏡内高温その場観察により調べた。Cを16ppm含む高純度FE-50Cr合金では,約873Kで(Cr,Fe)23C6が析出し,それは1023Kで再び固溶する。一方,160ppmのCを含むFe-50Cr-160C合金では,約823Kで(Cr,Fe)23C6が析出する。約973Kでは(Cr,Fe)23C6に加えて(Cr,Fe)7C3も析出する。(Cr,Fe)7C3は,(Cr,Fe)23C6が観察されなかった1223Kにおいても固溶せずに観察される。エネルギー分散X線分析により,(Cr,Fe)23C6はCrを約80%含み,(Cr,Fe)7C3はCrを約96%含むことが示される。炭化物の析出挙動はフェライト系ステンレス鋼で得られている熱力学データを用いた計算によって説明できる。

概要 (英文)

PRECIPITATION OF CARBIDES IN FE-50CR ALLOYS WAS INVESTIGATED BY IN SITU TRANSMISSION ELECTRON MICROSCOPY. IN A HIGHPURITY FE-50CR ALLOY,CONTAINING 16 PPM OF C,(CR,FE)23C6 ARE PRECIPITATED AT ABOUT 873 K. THE (CR,FE)23C6 ARE DISSOLVED AT 1023 K. IN AN FE-50CR-160C ALLOY CONTAINING 160 PPM OF C,(CR,FE)23C6 ARE PRECIPITATED AT ABOUT 823 K. (CR,FE)7C3,AS WELL AS (CR,FE)23C6,ARE PRECIPITATED AT ABOUT973 K. AT 1223 K,(CR,FE)7C3 ARE STILL OBSERVED,WHILE(CR,FE)23C6 ARE DISSOLVED AND NOT OBSERVED. ENERGY DISPERSIVE X-RAY SPECTROSCOPY REVEALS THAT (CR,FE)23C6 CONTAIN ABOUT 80% CR AND (CR,FE)7C3 CONTAIN ABOUT 96% CR. THE PRECIPITATION OF CARBIDES IS WELL EXPLAINED BY CALCULATIONS BASED ON THERMODYNAMIC DATA OF FERRITIC STAINLESS STEELS.

報告書年度

1997

発行年月

1998/05

報告者

担当氏名所属

太田 丈児

狛江研究所界面科学部

加古 謙司

狛江研究所界面科学部

山田 進

狛江研究所界面科学部

黛 正己

狛江研究所界面科学部

草薙 秀雄

狛江研究所界面科学部

安彦 兼次

東北大学

キーワード

和文英文
鉄-50%クロム合金 IRON-50%CHROMIUM ALLOYS
炭化物 CARBIDES
析出 PRECIPITATION
電界放出型電子顕微鏡 FIELD EMISSION-TRANSMISSION ELECTRON MICROSCOPE
その場観察 IN SITU OVSERVATION
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