電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T95002

タイトル(和文)

照射損傷評価のための分子動力学解析コードの開発

タイトル(英文)

DEVELOPMENT OF MOLECULAR DYNAMICS COMPUTER CODE FOR ANALYSIS OF RADIATION DAMAGE

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

軽水炉圧力容器用鋼材の中性子照射脆化は長期運転時の圧力容器の健全性を評価する上で重要な劣化要因であり,その機構の解明による精度の高い脆化予測法の開発が望まれている。近年では,照射損傷の機構の研究において,計算機シミュレーションが有力な研究手段となりつつある。本研究では,照射脆化の計算機シミュレーション研究の第一ステップとして,分子動力学による照射損傷の解析コードを開発した。また開発したコードを用い,低エネルギー(200eVと80eV)での原子のはじき出しによる原子配列の構造変化について調べた。低はじき出しエネルギーでの現象に特徴的な,<111>方向への集束衝突,あるいは集束置換衝突が明確に捉えられた。また生じる損傷の規模の系の温度への依存性も調べた。はじき出しエネルギーのしきい値についても詳細に調べ,従来実験から得られている結果と同等の結果が得られた。

概要 (英文)

NEUTRON-IRRADIATION EMBRITTLEMENT OF NUCLEARREACTOR PRESSURE VESSELS IS A PRIMARY CONCERN FOR LONG-TERM PLANT OPERATION. A MODEL OF THE EMBRITTLEMENT MECHANISM IS REQUIRED FOR ACCURATE PREDICTION OF MATERIAL TOUGHNESS. COMPUTER SIMULATION IS A PROMISING APPROACH TO INVESTIGATING THE STRUCTURAL CHANGES OF METALS AT THE ATOMIC LEVEL. A MOLECULAR DYNAMICS(MD) COMPUTER CODE FOR ANALYSIS OF RADIATIONDAMAGE WAS STRUCTURAL CHANGES OF -IRON CAUSED BY THE KNOCK-ON OF AN IRON ATOM WITH LOW RECOIL ENERGY (200 EV OR 80 EV) WAS INVESTIGATED USING THIS MD CODE. FOCUSING OF ATOMS IN THE <111> DIRECTION IS CLEARLY DEMONSTRATED BY THE ANALYSES. TEMPERATURE DEPENDENCY OF THE KNOCK-ON EVENTWAS INVESTIGATED. THE THRESHOLD ENERGIES FOR CREATION OF STABLE FRENKEL PAIRS WERE CALCULATED FOR DIFFERENT KNOCK-ON DIRECTIONS AND SHOW GOODAGREEMENT WITH EXPERIMENTS.

報告書年度

1995

発行年月

1995/07/01

報告者

担当氏名所属

曽根田 直樹

狛江研究所金属材料部材料力学グループ

キーワード

和文英文
照射損傷 RADIATION DAMAGE
分子動力学 MOLECULAR DYNAMICS
アルファ鉄 ALPHA-IRON
はじき出しエネルギー DISPLACEMENT ENERGY
計算機シミュレーション COMPUTER SIMULATION
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