電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

※ PDFのファイルサイズが大きい場合には、ダウンロードに時間がかかる場合がございます。 ダウンロードは1回のクリックで開始しますので、ダウンロードが完了するまで、複数回のクリックはなさらないようご注意願います。

電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T92071

タイトル(和文)

活性酸素消去酵素によるDNA損傷の抑制

タイトル(英文)

INHIBITION OF DNA DAMAGE BY SOD

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

発癌はDNA損傷に伴う突然変異に起因する可能性が高いと言われていることから,本研究では,O2-(活性酸素)によるDNA損傷の程度と,これに対するSODなどの活性酸素消去剤の事前添加による抑制の程度について定量的に検討した。その結果,以下の知見より,低線放射線によりSOD活性が増加することでDNA損傷,特に1本鎖切断が抑制され,その結果,突然変異頻度の減少による発癌抑制の可能性が示唆できた。(1)活性酸素発生120分後には,2本鎖切断したDNAの量は認められなかったが,1本鎖切断したDNA量が半減した正常なDNA量を上回る勢いで増加した。(2)(1)の条件下においてSODなどを事前添加した結果,DNA損傷がSOD以外の5つの活性酸素消去酵素でも60~80%の抑制を示したが,特にSODの場合では損傷が完全に抑制されることが明らかにできた。

概要 (英文)

TO CLARIFY THE MECHANISM OF INHIBITION OF CARCINOGENESIS BY LOW-DOSE IRRADIATION,WE EXAMINED CHANGES IN THE DAMAGE TO PLASMID DNA CAUSED BY O2-AND THE INHIBITION CAUSED BY SUPEROXIDE DISMUTASE(SOD),ETC. THE RESULTS ARE AS FOLLOWS: (1)DNA DAMAGE,PARTICULALY SINGLE-STRANDED DNA BREAKS IS STRONGLY INCREASED 2 HOURS AFTER O2-EXPOSURE. (2)DNA DAMAGE IS COMPLETELY INHIBITED BY ADMINISTERING SOD. (3)THESE RESULTS SUGGEST THAT THE INCREASED SOD ACTIVITY CAUSED BY LOW-DOSE IRRADIATION INHIBITS CARCINOGENESIS.

報告書年度

1992

発行年月

1993/04/01

報告者

担当氏名所属

山岡 聖典

狛江研究所原子力部安全管理研究室

竹原 良記

(財)倉敷成人病センター

佐藤 英介

高知医科大学

キーワード

和文英文
放射線ホルミシス RADIATION HORMESIS
発癌抑制 CARCINOGENESIS INHIBITION
活性酸素 ACTIVE DXYGEN
DNA損傷 DNA
SOD SUPEROXIDE DISMUTASE
Copyright (C) Central Research Institute of Electric Power Industry