電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)
報告書データベース 詳細情報
報告書番号
T03070
タイトル(和文)
水素エネルギー導入期における水素ステーションモデルの構築とその経済性評価 -電気分解によるオンサイト水素製造の役割-
タイトル(英文)
Hydrogen Station Model in the Introduction Phase of Hydrogen Energy and its Cost Assessment. -Role of Hydrogen Production by Electrolysis-
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
具体的な水素供給社会資本の導入方策に基づいた電解などによる水素製造・供給システムの評価を実施し、水素自動車の導入期から普及期において、余剰/深夜電力を利用した電解水素による燃料供給が大きな役割をはたすことができる条件を明確にした。水素自動車の普及を促進するために導入期に社会資本整備を先行させること、また、水素供給の経済性を高めるために水素供給設備(水素ステーション)をガソリンスタンド等と併設することなどの前提に基づいて、導入期から普及期(水素自動車500万台程度まで)における水素ステーションの規模や仕様等を明示した。また、その仕様の水素ステーションにおける水素供給コストを副生水素オフサイト型、天然ガス改質オンサイト型、純水電解オンサイト型、アルカリ水電解オンサイト型の4つの型の水素ステーションについて算出ている。ここで水素供給コストとは、水素供給に要するコストを製造可能水素量で除したものではなく、水素供給量で除したものである。つまり、需要に見合う量の水素をいかに合理的に製造できるかとの観点からの評価である。その結果、標準としたケースでは天然ガス改質オンサイト型水素ステーションの水素供給コストが最も安く、純水電解オンサイト型が最も高くなった。この経済性の優劣は、原料価格、水素需要量、製造ユニットコストや効率に影響を及ぼす技術進展などによって変動する。結論として、導入期においては、電解オンサイト型水素ステーションの経済性は他と競合可能なレベルにあるが、より大きな役割を果たすためには、余剰/深夜電力価格の低減とともに、導入期には小規模ステーションが多数導入されることを活かし、電解ユニットコストの量産化による低減が重要である。効率の向上はコスト増が伴う場合には必ずしも有効ではないと考えられる。
概要 (英文)
An evaluation of capacity of hydrogen production by electrolysis with off-peak electricity was conducted. The hydrogen stations in the introduction phase of hydrogen cars would be smaller than the present gasoline stations. Therefore, the hydrogen supply cost will be higher than the estimated price in the similar scale to the present gasoline stations. The hydrogen station assumed in the present study will deal with 450 Nm3 of hydrogen and 15 hydrogen cars in a day. Hydrogen supply systems evaluated are hydrogen production from COG, on-site natural gas reforming, on-site PEM electrolysis and on-site alkaline electrolysis. The lowest hydrogen supply cost will be available at on-site natural gas reforming in the reference case. The hydrogen supply cost of each system will varies with the price of natural gas and electricity, the amount of hydrogen demand, the cost reduction of a production unit and hydrogen production efficiency. In order that the hydrogen production by electrolysis may be one of the main suppliers, reduction of off-peak electricity price and cost reduction of an electrolysis unit would be of a great importance
報告書年度
2003
発行年月
2004/04
報告者
担当 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
主 |
朝岡 善幸 |
狛江研究所原子力システム部 |
協 |
魚谷 正樹 |
研究企画グループ |
協 |
岩堀 徹 |
狛江研究所材料科学部 |
協 |
寺田 信之 |
狛江研究所材料科学部 |
キーワード
和文 | 英文 |
---|---|
水素製造 | Hydrogen production |
燃料電池 | Fuel cell |
電気分解 | Electrolysis |
水素ステーション | Hydrogen station |
導入シナリオ | Scenario study |