電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T03033

タイトル(和文)

排水中微量元素の吸着処理プロセスの開発(その1) --無機多孔質体による水中微量元素の吸着特性- -

タイトル(英文)

Development of adsorption process for trace elements in wastewaters(1).-Adsorption properties of inorganic porous materials for aqueous trace elements-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

排水中の微量元素を効率的に吸着除去する材料を探索した。1. 多孔質ジルコニウム(Zr-S)は,水中のホウ素,フッ素,ヒ素,セレンに対して高い吸着能を示し,その飽和吸着量はそれぞれ,56 mg-B/g,101 mg-F/g,123 mg-As/g,111 mg-Se/gとなった。2. pH 9,室温でホウ素吸着等温線を得た。Freundlich型の吸着定数を基に,300から200 mg dm-3に除去する場合の必要吸着剤量を推算した。その結果,Zr-Sの必要量はIRA743の半分以下になる可能性が示された。3. これらの微量元素はZr-S中のHSO4-イオンおよびSO42-イオンとの陰イオン交換によって進行することが示唆された。

概要 (英文)

Efficient adsorbents for aqueous trace elements has been investigated and developed. 1) The mesoporous zirconium adsorbent (Zr-S) showed high saturation adsorptions of 57 mg-B/g, 101 mg-F/g 123 mg-As/g and 111 mg-Se/g for aqueous boron, fluorine, arsenic and selenium, respectively.2) We obtained data showing at an adsorption isothermal line of boron at pH 9 and room temperature. Based on adsorption constant of Freundlich’s adsorption isothermal, the quantity of adsorbent needed was estimated. In the case of removing boron from 300 mg-B・dm-3 to 200 mg-B・dm-3 , the required quantity of Zr-S is half of the required quantity of IRA743. 3) On the basis of characterization of the adsorbents, it is suggested that the adsorptions proceed through anion exchange with HSO4- and/or SO42- in Zr-S.

報告書年度

2003

発行年月

2004/08

報告者

担当氏名所属

工藤 聡

狛江研究所大気科学部

大山 聖一

狛江研究所大気科学部

大隅 仁

狛江研究所大気科学部

坂田 昌弘

狛江研究所大気科学部

若松 孝志

狛江研究所大気科学部

キーワード

和文英文
ホウ素 boron
排水処理 wastewater treatment
吸着 adsorption
無機多孔質体 inorgarnic porous materials
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