電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T01056

タイトル(和文)

ジルカロイ-2燃料被覆管の高燃焼度時ミクロ組織観察 -被覆管軸方向からの観察-

タイトル(英文)

Electron Microscopy of High Burnup Zircaloy-2 Fuel Cladding - Observation along Longitudinal Direction -

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

高燃焼度時BWR燃料被覆管の延性低下の原因をミクロ組織学的に明らかにするために60GWd/tまで照射されたジルカロイ-2被覆管の電子顕微鏡観察を行った。対照材として観察したプレナム部には水素化物が観察されるがc成分転位は観察されなかった。燃焼度が30GWd/tに相当する部分の試料にはc成分転位,水素化物および結晶性の金属間化合物が観察された。燃焼度が60GWd/tに相当する試料にはc成分転位,水素化物およびアモルファス化した金属間化合物が観察された。c成分転位密度は燃焼度が30GWd/tとほぼ同等であり,両者で照射損傷組織に関して顕著な差はない。水素化物の形態についても燃焼度が高くなったことによる顕著な差は認められなかった。損傷組織,水素化物については燃焼度の違いによる顕著な差が認められないため,高燃焼度時の燃料被覆管の延性低下はこれらが直接の原因ではないと考えられる。

概要 (英文)

Microstructure of high burnup zircaloy-2 fuel claddings irradiated in Ringhals No.1 reactor up to 60 GWd/t was examined by transmission electron microscope. In plenum specimens, small hydrides and large hydrides are observed, and c-type dislocations are not observed. In 30 GWd/t burnup specimens, hydrides, c-type dislocations and crystalline intermetalics are observed. In 60 GWd/t specimens, as with 30 GWd/t burnup specimens, hydrides and c-type dislocations are observed. On the other hand, intermetalics in 60 GWd/t specimens are amorphous while the intermetalics in 30 GWd/t specimens are crystalline. Microstructures of radiation damage in 30 GWd/t specimens and 60 GWd/t specimens are very similar. Then radiation damage should not directly embrittle the high burnup fuel claddings. The effects of intermetalics and hydrides should be elucidated.

報告書年度

2001

発行年月

2002/04

報告者

担当氏名所属

太田 丈児

狛江研究所界面科学部

山田 進

狛江研究所界面科学部

藤原 和俊

狛江研究所界面科学部

黛 正己

狛江研究所界面科学部

木下 幹康

狛江研究所原子力システム部

キーワード

和文英文
燃料被覆管 Fuel Cladding
ジルカロイ Zircaloy
高燃焼 High Burnup
脆化 Embrittlement
ミクロ組織 Microstructure
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