電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

R11024

タイトル(和文)

国内の変電所監視制御システムに対するIEC 61850の適用 -適用性評価と仕様の共通化方針-

タイトル(英文)

Application of IEC 61850 to Substation SCADA Systems in Japan - Applicability Evaluation and Design Principles for Common Specifications -

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

国際規格であるIEC 61850 は,監視制御機能の基本単位を有する論理ノード1) と通信用メッセージを定めることで制御用計算機間の相互運用性を確保し,低コストかつ高信頼度の変電所監視制御システムを実現するために制定された。国内での適用にあたっては,その可能性と課題を明らかにし,変電所監視制御システムの仕様を策定する必要がある。そこで本報告では,国内の変電所監視制御システムに対するIEC 61850 の適用可能性と課題を明らかにし,適用時の課題への対応を提案する。IEC 61850の適用可能性の評価においては,電力3 社(東京,中部,関西)における変電所監視制御システム仕様とIEC 61850の規定内容との比較により,用意されている論理ノードを組み合わせれば,国内の監視制御を実現できることを明らかにした。しかし,IEC 61850 で規定されているオプションデータ項目の取捨選択基準を定める必要がある,一部の機能(多重選択防止など)の実現方法は複数考えられるため,別途方針を定める必要がある,といった課題が明らかとなった。これらの課題への対応として,以下の2点を提案した。①IEC 61850 ではオプションであっても,電力3社のいずれかで利用されていればそのデータを国内仕様にて必須とする。②機能の実現方法については,論理ノードの役割との整合性,実装の容易さ,応答時間を考慮して選択する,

概要 (英文)

IEC 61850 series defines data structures, messages and state charts for switchgear operations. However, it does not specify complicated functions. On the other hand, substation automation systems (SAS) in Japan have functions for multi-selection prevention that are kinds of the complicated functions. There are several combinations of elements defined in IEC 61850 that can provide the functions, so that it has not yet identified which combination is best suitable for the functions. In this paper, we have compared selectable methods to implement the functions. As a result, we have identified a design of procedure that provides the functions. In this design, information about selected logical node is notified to clients that send requests to logical nodes. One of the clients refers to the information when it receives a request to select another logical node. If a logical node has been selected, the client cancels the selection of the selected logical node, or rejects the request. This design is promise to fit current IED implementation and SAS architecture.

報告書年度

2011

発行年月

2012/07

報告者

担当氏名所属

大谷 哲夫

システム技術研究所 通信システム領域

神永 真

東京電力株式会社

萩原 史聡

中部電力株式会社

須羽 泰行

関西電力株式会社

芹澤 善積

システム技術研究所 通信システム領域

亀田 秀之

システム技術研究所 電力システム領域

大場 英二

システム技術研究所 通信システム領域

塩山 拓人

システム技術研究所 通信システム領域

千家 雅之

システム技術研究所 通信システム領域

キーワード

和文英文
国際規格 International Standard
変電所 Substation
監視制御システム SCADA system
開閉装置制御 Switchgear oepration
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