電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

※ PDFのファイルサイズが大きい場合には、ダウンロードに時間がかかる場合がございます。 ダウンロードは1回のクリックで開始しますので、ダウンロードが完了するまで、複数回のクリックはなさらないようご注意願います。

電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

R10023

タイトル(和文)

設備保全システム用プラグアンドプレイ方式 ―センサ設置に伴うソフトウェア設定の簡素化―

タイトル(英文)

A Plug and Play Method for Maintenance Support System to Streamline System Configurations at Sensor Connection

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

電力流通設備の運転時状態データを活用した保全業務では,状態監視を行うセンサからのデータを一括管理するシステム(設備保全システム)を利用することが効率的である。センサ設置に応じて,設備保全システムのソフトウェアを設定する必要が生じるが,その作業量削減のためには,センサ設置に対応したソフトウェアの自動設定(Plug and Play,以後PnP)が有効と考えられる。現在,設備保全システムにて必要とされる,監視項目(開閉特性監視等)までに対応したPnP方式は実現されていない。
そこで,本研究では,センサ設置時にその監視項目に対応したソフトウェアの自動設定を行うPnP方式を
提案した。本PnP方式は,センサの接続を検出し,監視項目や役割(センサ読取等)ごとにモジュール化された保全用ソフトウェア (S/W) モジュールの追加と相互の関連付け等の設定を行う。本方式の特徴を以下に示す。
・自動的に機能を拡張するため,システム内に分散配置されたPnPモジュールが,センサ接続の検出や,必要な保全用S/Wモジュールの追加を行う。
・相互運用性と汎用性を確保するために,国際規格IEC 61850に基づく保全用S/Wモジュールを用いている。
・PnPモジュールが必要とする情報を自動提供するため,PnP用データベースが保全用S/Wモジュールの状態や相互関係を管理・提供する。
併せて,提案に基づく実験システムを作成し,提案PnP方式を検証した。実験では,遮断器の開閉特性監視に必要な開閉センサの接続を模擬した。センサ接続後,センサ接続装置のPnPモジュールによる検出,保全用S/Wモジュールの追加,PnP用サーバのPnPモジュールによる保全用S/Wモジュール起動が順次実行された。この他,状態監視保全の実施が有効と考えられている監視4項目(接点損耗率監視,油圧ポンプ監視,ガス圧監視,部分放電監視)についても同様の実験を行い,保全用データの収集・処理開始まで,期待通りに実行することを確認した。

概要 (英文)

It is supposed that many sensors will be used for advanced maintenance methods such as Condition Based Maintenance. It should be facilitated to configure systems gathering and processing data from these sensors, in order to make the tasks for maintenance more efficient. In this report, we set a proposal a plug-and-play function for the purpose. Software modules gathering and processing the data for maintenance are instantiated, deployed and activated in this function. The instantiation, deployment and activation are processed by the plug-and-play modules that have been installed in every device in the systems. The information about these software modules are managed in a directory service. We have built a test system according to our proposed design. We assumed a test scenario in which contact abrasion, open/close characteristics, oil pump operation, gas pressure and partial discharge were monitored. The test system properly provided the plug-and-play function when sensors were connected to the system for the monitoring. According to these results, we can conclude that our proposed design for plug-and-play function would contribute to streamlined maintenance tasks.

報告書年度

2010

発行年月

2011/08

報告者

担当氏名所属

大谷 哲夫

システム技術研究所 通信システム領域

片山 茂樹

株式会社東芝 府中事業所 電力システム制御部 リレー応用開発担当

芹澤 善積

システム技術研究所 通信システム領域

大場 英二

システム技術研究所 通信システム領域

遊佐 博幸

システム技術研究所 通信システム領域

田中 立二

株式会社東芝 府中事業所 電力システム制御部

佐藤 茂

株式会社東芝 電力系統技術部

中嶋 高

株式会社東芝 浜川崎工場 開閉装置部

木村 雄二

株式会社東芝 電力系統技術部

キーワード

和文英文
システム設定 System configuration
ソフトウェアオブジェクト Software object
状態監視保全 Condition based maintenance
情報・通信システム Information and communication system
Copyright (C) Central Research Institute of Electric Power Industry