電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

R06006

タイトル(和文)

居住者の選好を考慮した省エネ方策選択モデル―モデルの開発とその特性―

タイトル(英文)

An Approach for Ranking Energy-Saving Activities in Residential Buildings -Characteristics of the Model-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

家庭でできる省エネ行動として、多数の方策が国等から提案されているが、それぞれを実行したときの省エネ・CO2削減効果や、居住者の便益変化量は方策によって大きく異なる。居住者の便益をできるだけ低下させずに効果的な省エネを行うためには、居住者の選好や各省エネ方策の特性を考慮した選択が必要である。そこで本研究では、各省エネ方策の特性に基づき、選好の異なる複数の居住者が便益をできるだけ下げずに効果的な省エネ行動を選択するための手法を開発した。
まず、階層分析法を用いて、家庭内で実測した電力消費量データや、様々な文献の実験データを基に、家庭において採択すべき省エネ方策の順位を決定するモデルを開発した。本モデルでは、省エネ行動による省エネ量、CO2排出削減量といった「環境性」、初期費用や運用費用等の「コスト」という定量的な要素の他、省エネ方策の「手軽さ」、機器の「利用目的達成度」の変化量といったユーザーの主観的な要素を考慮している。ユーザーは各要素をどれだけ重視するかを入力することによって、100個以上の方策の中から自己の選好に適合した省エネ方策を知ることができる。また本モデルを用いて、「手軽さ」、「環境性」、「利用目的達成度」、「コスト」のそれぞれを最も重視した4つのケースを想定し、省エネ方策の採択すべき順位、また行動による省エネ量と必要な行動回数を試算することで、本モデルの特性を把握した。

概要 (英文)

There are several methods of reducing the energy demands in residential houses such as home insulation and the use of efficient electric appliances. The government, the local government and various enterprises inform people of energy-saving activities through TV or leaflets. However, when people try to conserve energy or are encouraged to conserve energy, they cannot ignore the benefits they reap through energy-saving activities as well as the effects of energy-saving.
We have categorized many energy-saving activities, along with their merits and demerits. The merits are, for example, energy reduction and cost reduction. On the other hand, the demerits are, for example, a user's labor and a reduction in the benefits expected through the use of appliances. We have proposed a method that requires each customer to select some energy-saving activities reasonably with an AHP (analytic hierarchy process), which is a decision making process. We have also calculated the energy-saving potential that can be achieved when people carry out energy-saving activities based on the monitored data and literature.

報告書年度

2006

発行年月

2007/05

報告者

担当氏名所属

上野 剛

システム技術研究所 需要家システム領域

中野 幸夫

システム技術研究所 需要家システム領域

キーワード

和文英文
住宅 Residential Building
省エネルギー Energy Saving
階層分析法 Analytic Hierarchy Process
便益 Benefit
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