電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

※ PDFのファイルサイズが大きい場合には、ダウンロードに時間がかかる場合がございます。 ダウンロードは1回のクリックで開始しますので、ダウンロードが完了するまで、複数回のクリックはなさらないようご注意願います。

電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

R06002

タイトル(和文)

画像監視システムの構築を効率化する事例画像の対話的選択手法

タイトル(英文)

Interactive Selection Method of Training Images for Efficient Development of Video Surveillance System

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

従来、画像監視システムの構築には監視対象に応じた作りこみが必要であった。この労力を減らすため、事前登録した事例画像に基づいて、自動的に異常箇所を認識する、事例学習型の画像認識システムが開発されている。しかし長時間の映像中から、学習に適した事例画像を、人間が選択し登録する作業には長時間を要する。本報告では、撮影された長時間の設備映像の中から、学習に適した事例画像を、人間が効率的に選択できる手法を提案する。提案手法では、登録された事例画像を用いた、映像中の画像の自動認識結果(正常/異常/不明)を、横軸を撮影時刻、縦軸を画面内の位置とした2次元平面上に表示する。これにより利用者は、監視対象に関する事前知識をもとに、表示された自動認識結果の時間的、空間的な連続性や周期性などを参考にできるため、無駄な閲覧や見落としなしに、学習に適した事例画像を容易に選択できる。また、自動認識できなかった不明事例を強調し、正常と認識できた事例は省略するなど表示方法を工夫することで、事例画像の選択しやすさを保ったまま、長時間映像の自動認識結果を、限られた2次元平面内に可視化できる。照明変動と物体移動を模擬した試験映像を用意し、提案手法に基づくソフトウェアを用いて、被験者3名による実験を行った。その結果、比較に用いた方法に比べ、同じ登録事例数で最大2.5倍の認識精度(95%)を達成するなど、少ない事例数で精度を向上でき、事例選択の手間を軽減できる見込みを得た。また、設備監視映像の例として、碍子の放電現象を撮影した48分の映像に、開発したソフトウェアを適用した。その結果、9秒分の事例画像の登録により、映像中の放電箇所・時刻を漏れなく検出でき、監視映像への適用可能性を示した。

概要 (英文)

Interactive machine learning (IML) is proposed to train intelligent systems. This paper proposes a new approach to solve the feedback delay and low visibility problem of conventional IML handling large-scale data. The approach features high-speed feedback using an approximate nearest neighbor search, process controllability by the user, and priority based visualization. The effectiveness of the approach is shown by experiments with a prototype using two sample videos about the lighting changes and object rotation. Moreover, the prototype has been applied to the 48 minutes video including the electric discharge phenomenon, and user could detect the discharge scene easily.

報告書年度

2006

発行年月

2006/12

報告者

担当氏名所属

堤 富士雄

システム技術研究所 情報システム領域

キーワード

和文英文
インタラクション Interaction
情報可視化 Information Visualization
映像処理 Video Image Processing
設備監視 Equipment Surveillance
データマイニング Data Mining
Copyright (C) Central Research Institute of Electric Power Industry