電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

R06001

タイトル(和文)

エレベータの運転台数変更による省エネルギー効果と利用者便益の変化に関する定量的分析-オフィスビルにおける事例検討-

タイトル(英文)

Quantitative Analysis of Energy-Saving Effects and Change in Benefits by Reducing the Number of Operating Elevators -Case Study in an Office Building-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

本報告書では、あるオフィスビルにおけるエレベータの消費電力、並びにエレベータの利用者数、待ち時間を調査し、運転台数を削減することによる省エネルギー量と、待ち時間の増加によりユーザーがこうむる便益の低下量を明らかにしている。並列するエレベータ2台を備えるオフィスビル(6階建て, 総床面積2,500㎡, 従業員数130人)においてエレベータの電力消費量と利用実態を計測し、運転台数を2台から1台に変更した場合、電力消費量の削減量はわずか0.7%(年間31kWh,310円)であった。その一方、利用者の待ち時間は平均で53%増加し、待ち時間の増加は従業員合計で年間220時間(機会損失額56万円)であった。計測対象としたオフィスビルにおいては、エレベータの運転台数削減は省エネルギー量が小さく、利用者の便益を著しく低下させることが分かった。

概要 (英文)

This paper describes a monitoring research in which electric power, the number of users of elevators, and waiting times of users in an office building were measured. The energy-saving effects and reduction of user's benefits by reducing the number of operating elevators were clarified. In case the number of elevators changed from two to one in the office building (six floors, floor space: 2,500 m2, employee: 130 persons), power consumption decreased by only 0.7%. On the other hand, total waiting time of users increased by 53%. The measured data show that cutting the number of elevators does not reduce power consumption so much but increases the waiting time of users. Increment of total waiting times will be 220 hours per year (opportunity cost: 560,000 yen) and the power reduction will be 31 kWh per year (reduced electricity charge: 310 yen).

報告書年度

2006

発行年月

2006/07

報告者

担当氏名所属

上野 剛

システム技術研究所 需要家システム領域

中野 幸夫

システム技術研究所

中島 慶人

システム技術研究所 情報システム領域

キーワード

和文英文
エレベータ Elevator
省エネルギー Energy Saving
便益 Benefit
オフィスビル Office Building
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