電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

Q12001

タイトル(和文)

希薄海水中におけるステンレス鋼のすきま腐食挙動

タイトル(英文)

Crevice corrosion properties of stainless steels in diluted sea water

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

沸騰水型軽水炉の給復水系で使用されているステンレス鋼複数種について、すきま腐食の発生条件、発生速度および成長速度を実験的に調べた。鋼種と塩化物イオン濃度を評価項目として、すきま腐食電位を求め、腐食電位との比較によって、腐食発生条件を求めた。SUS304L、SUS316L、SCS19Aの3鋼種では、すきま腐食が発生する限界の塩化物イオン濃度は約500ppmとなった。SUS403では、すきま腐食が発生する限界の塩化物イオン濃度は約15ppmとなった。鋼種と温度を評価項目として定電位腐食試験を行い、電流の時間変化から発生時間を、試験後の試験片の観察により最大腐食深さを求めた。塩化物イオン濃度6000ppmの希釈海水中において、すきま腐食発生時間の温度依存性を得た。また、個々の試験片について腐食が生じた部位の最大深さを調べ、すきま腐食成長時間との関係を得た。

概要 (英文)

Experiments of crevice corrosion occurrence condition, initiation rate and propagation rate were conducted for several kind of stainless steels used for feedwater-condenser system of boiling water reactor. The occurrence condition was obtained from comparison of crevice corrosion potential and corrosion potential as a function of kind of steel and chloride ion concentration is parameters. Threshold chloride concentration of crevice corrosion for SUS304L, SUS316L and SCS19A was 500ppm. The value for SUS403 was 15ppm. Constant potential test was conducted in order to obtain corrosion initiation time from current-time profile, corrosion depth from observation of the test specimen. Dependency of crevice corrosion initiation time on temperature was obtained in 6000ppm chloride diluted sea water. Maximum corrosion depth was obtained from inspection of each specimen then compared with corrosion propagation time.

報告書年度

2012

発行年月

2013/04

報告者

担当氏名所属

谷 純一

材料科学研究所 構造材料領域

加古 謙司

材料科学研究所 構造材料領域

佐藤 勝

材料科学研究所 構造材料領域

キーワード

和文英文
原子力発電所 Nuclear power plant
復水器 Condenser
海水 Sea water
すきま腐食 Crevice corrosion
ステンレス鋼 Stainless steel
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