電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)
報告書データベース 詳細情報
報告書番号
Q10017
タイトル(和文)
全固体型リチウムイオン電池の開発(Ⅵ)-炭素系負極における電極内架橋の検討-
タイトル(英文)
Development of all solid-state lithium polymer secondary batteries (VI) Investigation for crosslinking in carbon-based electrode
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
当所では定置型大型蓄電池への応用を目的として高分子固体電解質(SPE)を用いた全固体型リチウムイオンポリマー二次電池(LIPB)の研究・開発を進めている。LIPBは市販のリチウム電池に比べて安全性、コストの面で優位性を持つ可能性がある。LIPBの低コスト化における有効な手段である炭素系負極の適用、および正負極貼り合わせによる製造プロセスの工程簡略化においてSPEの架橋を検討する必要があり、SPEの架橋方法および炭素系負極内でのSPEの架橋が及ぼす電池特性への影響について検討した。炭素系負極上にSPEをオーバーコートし、更にUV照射で架橋を行った負極を用いた電池の充放電サイクル特性を調べたところ、SPEの架橋の程度が低いほど容量が高くなることがわかった。更には、架橋の程度を抑えることで架橋を行っていない場合よりも高い容量を示すことがあることもわかった。SPEの架橋を最適化することにより、架橋を行っていない場合と同様に良好な長期サイクル特性も示した。
概要 (英文)
For improvement of the safety of large lithium secondary batteries, we have been developing the all solid-state lithium polymer secondary batteries with using a solid polymer electrolyte (SPE) and a carbon-based electrode. The crosslinking method of the SPE is important in the production process of the laminating batteries. In this study, the influence of the crosslinking of the SPE in the electrode to battery performances was examined. The reversible capacity of cells with using SPE over-coating graphite electrode is found out to increase with increasing the degree of swelling in proportional to a decrease in the degree of crosslinking of SPE.
報告書年度
2010
発行年月
2011/06
報告者
担当 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
主 |
田渕 雅人 |
材料科学研究所 エネルギー変換・貯蔵材料領域 |
共 |
小林 陽 |
材料科学研究所 エネルギー変換・貯蔵材料領域 |
共 |
庄野 久実 |
材料科学研究所 エネルギー変換・貯蔵材料領域 |
共 |
小林 剛 |
材料科学研究所 エネルギー変換・貯蔵材料領域 |
共 |
宮代 一 |
材料科学研究所 エネルギー変換・貯蔵材料領域 |
協 |
大野泰孝 |
株式会社電力テクノシステムズ |
キーワード
和文 | 英文 |
---|---|
全固体型電池 | All solid-state battery |
高分子固体電解質 | Solid polymer electrolyte |
黒鉛負極 | Graphite anode |
オーバーコート | Over-coating |
架橋 | Crosslinking |