電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

Q04007

タイトル(和文)

高燃焼度まで使用したジルカロイ-2燃料被覆管のミクロ組織とその高温安定性

タイトル(英文)

Microstructures and Their Thermal Stability at Elevated Temperatures in High Burnup Zircaloy-2 Cladding Material

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

高燃焼度時BWR燃料被覆管の延性低下の原因をミクロ組織学的に明らかにするために,ジルカロイ-2被覆管のプレナム部,燃焼度30GWd/t相当部および燃焼度60GWd/t相当部の電子顕微鏡観察を行った。a成分転位ループはプレナム部,燃焼度30GWd/t相当部および燃焼度60GWd/t相当部のすべてに観察され,その数密度に燃焼度による差は認められない。c成分転位はプレナム部には観察されず,燃焼度30GWd/t相当部および燃焼度60GWd/t相当部で観察される,その転位密度は燃焼度の増加に伴って高くなる。燃焼度60GWd/t相当部の水素化物の形態はプレナム部,燃焼度30GWd/t相当部とは大きく異なっている。水素化物の形態に差が生じた理由はc成分転位との応力的な相互作用によって説明できる。高燃焼度時の延性低下の一因はこの水素化物の形態の差によるものと考えられる。被覆管冷却時に形成された組織は450℃程度に昇温しても完全には回復しない。このことはランプ試験時にも冷却過程で生じた組織が変化していないことを示している。

概要 (英文)

Microstructure of high burnup zircaloy-2 fuel claddings irradiated in Ringhals No.1 reactor up to 60 GWd/t was examined by transmission electron microscope. a-component dislocation loops are observed in plenums, 30 GWd/t burnup specimens and 60 GWd/t burnup specimens. Population of a-component dislocation loops is almost the same in the all specimens. c-component dislocation loops are ovserved in 30 GWd/t burnup specimens and 60 GWd/t burnup specimens. Dislocation density increases with irradiation. Morphology of hydrides in 60 GWd/t burnup specimens is different from morphology of hydrides in plenums, 30 GWd/t burnup specimens. Then morphology of hydrides should not affect embrittlement of high burnup fuel claddings.Microstructures introduced by cooling process remain after heating at 450℃ in TEM. This suggests microstructures observed at room temperature still remain in ramp tests.

報告書年度

2004

発行年月

2005/09

報告者

担当氏名所属

太田 丈児

材料科学研究所機能・機構発現領域

亀山 高範

原子力技術研究所発電基盤技術領域

山田 進

材料科学研究所構造材料評価領域

キーワード

和文英文
燃料被覆管 Fuel Cladding
ジルカロイ Zircaloy
高燃焼 High Burnup
ミクロ組織 Microstructures
高温安定性 Thermal Stability
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