電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

N10001

タイトル(和文)

地下水年代測定評価技術の開発(その12)-東濃地域における4Heと14C地下水年代測定の適用性検討-

タイトル(英文)

Research and development on groundwater dating (Part 12) -Application on groundwater dating using 4He and 14C in Tono Area-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

国内に分布する岩種の1つである花崗岩が分布する東濃美地域を対象に、4Heや14Cによる地下水年代測定を実施し、国内への適用性を確認した。
4He年代と14C年代の増加傾向は、既存の調査から推定される広域的な地下水流動と整合しており、これらが広域的な地下水流動評価の指標として有効なことを確認できた。
4He年代と14C年代とは、涵養域から中間域では相関があり、14C年代が6000年程度古いものの、増加率はほぼ同じであった。このことから、14C年代は涵養時に地化学反応によりみかけ6000年程度古くなるが、その後は、主に放射壊変によって濃度が低下することが確認できた。4He年代では、4He年代と14C年代の増加率が同じことから、1)岩石のウラン・トリウム量から推定した発生速度、2) 14C年代との相関から求めた発生速度が一致することを確認できた。
これらの結果から、4He年代と14C年代の両方を原位置に適用し比較することにより、両方の課題を解決でき、相補的に妥当性を示すことが出来た。また、涵養域から中間域までの地下水年代が1万年程度であることを定量的に示すことができた。

概要 (英文)

4He and 14C dating of groundwater were applied to confirm applicability to Granite in the Tono area. From field investigations, 4He age and 14C age of groundwater increase with depth and distance from recharge area. The results of 4He age and 14C age are consistent with local scale groundwater flow based on prior researches. Thus, 4He and 14C will be useful index to evaluate local scale groundwater flow. Moreover, 4He age and 14C age is correlated from recharge area to middle area. As regression analysis mentioned, (1)14C age is about 6000 years older than that of 4He, (2) increasing rates of 4He age and 14C age are almost same. These results imply that the influence of geochemical reaction for 14C during recharge is about 6000 years and after that 14C concentration mainly decrease with radioactive decay. 4He accumulation rate estimated by Uranium and Thorium content are equivalent to that estimated by 14C age. In general, it is difficult to estimate geochemical reactions for 14C and accumulation rate of 4He. These difficulties can be dissolved by comparing between 4He age and 14C age. The groundwater age from recharge area to middle area was estimated as about 10,000 y.

報告書年度

2010

発行年月

2010/08

報告者

担当氏名所属

長谷川 琢磨

地球工学研究所 バックエンド研究センター

中田 弘太郎

地球工学研究所 バックエンド研究センター

富岡 祐一

地球工学研究所 バックエンド研究センター

後藤 和幸

地球工学研究所 バックエンド研究センター

柏谷 公希

地球工学研究所 バックエンド研究センター

濱 克宏

日本原子力研究開発機構

岩月 輝希

日本原子力研究開発機構

武田 匡樹

日本原子力研究開発機構

小坂 寛

日本原子力研究開発機構

キーワード

和文英文
地下水年代 groundwater dating
放射性同位体 radioacitive isotope
希ガス noble gas
安定同位体 stable isotope
地下水流動 groundwater flow
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