電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)
報告書データベース 詳細情報
報告書番号
N06035
タイトル(和文)
大規模排出源近傍における二酸化炭素地中貯留の可能性
タイトル(英文)
Feasibility of carbon dioxide storage near large-scale emission sources in Japan
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
公開文献に基き、わが国でのCO2大規模排出源近傍でのCO2地中貯留の可能性について地質学的検討を実施した。圧入坑井から超臨界状態のCO2を圧入するのに適した地層として深度800m以深での堆積岩に着目し、堆積岩地層の分布について、島弧の形成過程の知見に基いて論じた。古第三紀から第四紀更新世の砂岩、火山砕屑岩、凝灰岩が対象となり、わが国では、これらに分類される岩石の分布面積は、あくまでも地表での分布であるが、国土面積の約15%を占めている。明瞭な物理的トラップ構造を示さない地質構造が大規模排出源の近傍には多い。このような場合、隔離の確実性について残留ガストラップメカニズムに期待して、典型的な条件を仮定し単位面積あたりのCO2貯留容量を示した。CO2の地中貯留を計画する地点においては、CO2地中貯留シミュレーションを含む、地質学的・貯留層工学的な評価に基いて、圧入やモニタリングが立案される必要となる。これらについての課題を整理した。
概要 (英文)
The geological examination for underground storage of carbon dioxide (CO2) near large-scale CO2 emission sources in Japan was conducted based on the public domain literature. Occurrence of sedimentary formations below 800m depths, which is favorable for injecting supercritical CO2 through wells, are discussed in view of the geological settings of the archipelago; the surface area coverage of sandstone, pyroclastic rock and tuffaceous rock are 15% in Japan. Based on the residual gas trap mechanism of CO2 underground, the estimation of potential capacity of CO2 storage near large-scale emission sources is also given. In implementation of the underground storage of CO2, the design of injection wells based on the CO2 behavior simulation and the development of monitoring technique are the key issues.
報告書年度
2006
発行年月
2007/06
報告者
担当 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
主 |
大隅 多加志 |
地球工学研究所 地圏科学領域 |
共 |
田中 姿郎 |
地球工学研究所 地圏科学領域 |
共 |
窪田 健二 |
地球工学研究所 地圏科学領域 |
共 |
伊藤 久敏 |
地球工学研究所 地圏科学領域 |
共 |
志田原 巧 |
地球工学研究所 地圏科学領域 |
共 |
駒田 広也 |
地球工学研究所 |
キーワード
和文 | 英文 |
---|---|
二酸化炭素地中貯留 | CO2 geological storage |
大規模排出源 | Large-scale emission sources |
貯留容量ポテンシャル | Storage capacity potential |
トラップメカニズム | Trap mechanism |
モニタリング技術 | Monitoring technique |