電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

M13007

タイトル(和文)

ガスタービン用遮熱コーティングを対象としたはく離の非破壊検出手法の開発(第2報) -適正な加熱条件に関する検討-

タイトル(英文)

Development of Nondestructive Testing Method for TBC Delamination of Gas Turbine - Part 2: Study on Appropriate Heating Condition -

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

ガスタービン高温部品に施工されている遮熱コーティングは、運転中に10μm程度のはく離することが懸念されている。そこで当研究所では、部品の健全性を確保するために、一定速度で移動する加熱用のレーザビームと赤外線カメラを用いたはく離の検出手法を考案した。このはく離検出手法(既開発手法)は、はく離部のコーティング表面を加熱することで得られる温度ピークと残熱像からはく離を検出するものであるが、加熱条件によっては明確な残熱像が得られないことがある。そこで、本研究では、適正な加熱条件を求めるために、はく離をモデル化した非定常一次元熱伝導解析による効率的な選定手法を開発した。この選定手法では、一定のレーザ出力に対して、ビーム移動速度とビーム径で決定される検出点の加熱時間をパラメータとすることで、三次元の非定常熱伝導現象を一次元の現象として簡略化している。また、この加熱時間により時間を無次元化することで異なる加熱条件における検出点温度の時間変化を比較できるようにしている。上記選定手法を適用して、加熱後に同じ温度にまで降下する時間をはく離部と健全部で比較した残熱率を求めた結果、トップコート厚さ毎に適正な加熱条件が異なることを明らかにした。

概要 (英文)

It is concerned about topcoat delamination of the thermal barrier coatings (TBCs) on the gas turbine hot gas path parts during operation. Nondestructive testing method for the delamination of TBCs using laser beam heating had been developed in the previous report. This method could successfully identify the delamination by detecting the peak temperature and observing the thermal wake on the topcoat surface. However, the wake could not be observed depending on the heating conditions. Therefore, the effective selection method for the appropriate heating conditions to get the distinct thermal wake has been developed using the one dimensional unsteady heat conduction analysis which simulates the nondestructive testing method. In this method, three dimensional heat conduction is simplified to one dimensional heat conduction with the heating time which is calculated by the laser beam diameter and the laser beam moving rate. Moreover, the time is converted into dimensionless time by each heating time. This dimensionless time enables to evaluate the temperature variation on the testing point in each heating condition. This selection method was applied to some topcoat thicknesses and derived the appropriate heating condition for each topcoat thickness.

報告書年度

2013

発行年月

2014/06

報告者

担当氏名所属

尾関 高行

エネルギー技術研究所 高効率発電領域

酒井 英司

エネルギー技術研究所 高効率発電領域

藤井 智晴

エネルギー技術研究所 高効率発電領域

高橋 俊彦

エネルギー技術研究所 高効率発電領域

キーワード

和文英文
遮熱コーティング Thermal Barrier Coating
はく離 Delamination
非破壊検出 Nondestructive Testing
ガスタービン Gas Turbine
高温部品 Hot Gas Path Parts
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