電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

M09004

タイトル(和文)

微粉炭燃焼場の数値シミュレーション -還元雰囲気におけるH2S生成特性の基礎検討と生成モデルの構築-

タイトル(英文)

A Numerical Simulation of Pulverized Coal Combustion -Analysis and Modeling of H2S Formation under Reducing Condition-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

H2S生成に関する詳細反応メカニズムを構築した上で微粉炭燃焼場の気相反応を模擬した詳細反応解析を行い、還元雰囲気中のH2S生成特性を検討するとともに、数値解析コードへの導入に向けて、主要な反応経路からなるH2S生成モデルを構築することを目的とする。その結果、H2S濃度は、当量比が増加するに従い徐々に増加するが、NO濃度は、比較的低い当量比1.0-1.5において急激に低下し、高当量比域においてはほとんど変化しないことから、微粉炭バーナ近傍の局所的な還元雰囲気の強さを、NO生成量の低減に十分な値に制御することで、H2S生成を最小限に抑えられる可能性があることがわかった。また、新たに揮発分と一酸化炭素に関する混合分率Zを定義し、当所の石炭燃焼実験設備を対象とする数値解析によりZ分布を得たところ、強い還元雰囲気は、バーナ出口直後における揮発分放出と、その下流に拡がるチャー燃焼により形成されることがわかった。さらに、H2S生成速度に関する感度解析により、二段燃焼空気入口よりも上流のバーナ近傍領域において支配的な8種の反応経路を抽出し、その有効性を確認した。

概要 (英文)

H2S formation characteristics is investigated by performing a detailed chemical reaction calculation of the perfectly stirred reactor model and a reduced mechanism for the H2S formation is constructed by a sensitivity analysis. As results, it is found that H2S concentration gradually increases with increasing equivalence ratio, on the other hand NO concentration drastically reduced as equivalence ratio decreases. Local reducing condition is also investigated by considering mixture fraction transport equation. It is revealed that the strong reducing atmosphere is spread in the upstream region from a staged combustion air port. A reduced mechanism which includes 8 reaction paths is constructed by a sensitivity analysis and it is confirmed that the mechanism is valid by comparing with the detailed chemistry.

報告書年度

2009

発行年月

2010/03

報告者

担当氏名所属

渡邊 裕章

エネルギー技術研究所 高効率発電領域

丹野 賢二

エネルギー技術研究所 燃料高度利用領域

白井 裕三

エネルギー技術研究所 燃料高度利用領域

黒瀬 良一

エネルギー技術研究所

荒巻 博

エネルギー技術研究所 燃料高度利用領域

則永 行庸

九州大学先導物質化学研究所

キーワード

和文英文
石炭 Coal
燃焼 Combustion
数値解析 Numerical Simulation
硫化水素 Hydrogen Sulfide
窒素酸化物 Nitrogen Oxide
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