電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)
報告書データベース 詳細情報
報告書番号
H20014
タイトル(和文)
発変電所及び地中送電線の耐雷設計ガイド(2021年改訂版)
タイトル(英文)
Guide to Lightning Protection Design of Power Stations, Substations and Underground Transmission Lines (rev.2021)
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
発変電所および地中送電線の耐雷設計では,電力中央研究所雷リスク調査研究委員会 発変電雷リスク分科会で取りまとめた「発変電所及び地中送電線の耐雷設計ガイド(2011年改訂版)」が広く利用されてきた。その後,発変電所や地中送電線の耐雷設計の基本的な考え方は変わっていないが,耐雷設計で用いる雷パラメータについて最新の知見と異なる点が指摘された。このことから,電力中央研究所 雷リスク調査研究委員会 変電雷リスク分科会において,発変電所及び地中送電線の耐雷設計技術の妥当性を確保するとともに,雷過電圧解析技術などの最新の知見や絶縁協調関連規格の動向を耐雷設計に反映すべく,耐雷設計ガイド改訂に向けた取り組みを行った。
目 的
発変電所および地中送電線の耐雷設計に最新の雷性状,解析や規格などの新しい技術を取り入れ「発変電所および地中送電線の耐雷設計ガイド(2011年改訂版)」を改訂する。
主な成果
発変電所および地中送電線の耐雷設計ガイド(2011年改訂版)を改訂し,最新の知見の取り込みを行った。主な改訂点は以下のとおりである。
(1) 発変電所や地中送電線の耐雷設計に関わる雷現象について,最新の雷観測結果に基づいた知見を反映し,その内容を大幅に見直した。その結果に基づき,耐雷設計で用いる雷パラメータのうち,物理定数として適正な範囲ではないと指摘されていた雷道インピーダンスを400 Ωから1000 Ωに変更するとともに,波頭長の値を雷撃電流値に依存した値に変更した(第Ⅱ編)。
(2) 発変電所の雷過電圧解析では,技術継承の観点から解析モデルの考え方の記述を見直し,雷過電圧解析時の具体的なパラメータ選定の考え方を明記した。また,雷過電圧解析事例や耐雷設計以外の雷過電圧解析とモデルの考え方を追加した(第Ⅲ編)。
(3) 発変電所の耐雷設計に関し,主回路や低圧制御回路の耐雷設計の考え方を整理し,その記載を見直した。また,低圧制御回路の耐雷設計では,実測及び数値電磁界解析による雷害対策検討事例を追記した(第Ⅳ編)。
(4) 地中送電線の耐雷設計では,雷パラメータの見直し検討に関わる解析事例の追加やケーブル仕様統一に関する解析結果を追加した。また,近年のOFケーブルからCVケーブルへの張替えに関連した耐雷設計の考え方と耐雷設計例を示した(第Ⅵ編)。
概要 (英文)
As a basic reference for the lightning protection design of power stations, substations, and underground transmission lines, the "Guide to Lightning Protection Design of Power Stations, Substations and Underground Transmission Lines" has been widely used by electric power utilities. However, about 17 years have passed since this guide was published. To reflect the technical progress in this field and the revision of related standards, the above guide has been revised. The revised guide consists of six parts and an appendix as follows:
Part I : Introductory remark
Part II : Lightning phenomena and lightning surge phenomena
Part III : Analysis of lightning overvoltages in power station and substations
Part IV : Lightning protection design of power stations and substations (Shielding of lightning. Lightning protection design of main circuit, air-insulated bus lines, neutral circuits, low voltage control circuits, synchronous generators, substations of 1000kV system and AC-DC converter stations)
Part V : Grounding systems design of power stations and substations
Part VI : Lightning protection design of underground transmission lines
Appendix : Index of scientific terms
報告書年度
2020
発行年月
2022/02
報告者
担当 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
主 |
雷リスク調査研究委員会 変電雷リスク分科会 |
雷リスク調査研究委員会 変電雷リスク分科会 |
共 |
松本 洋和 |
グリッドイノベーション研究本部 ファシリティ技術研究部門 |
共 |
新開 裕行 |
グリッドイノベーション研究本部 ファシリティ技術研究部門 |
キーワード
和文 | 英文 |
---|---|
雷 | Lightning |
耐雷設計 | Insulation co-ordination |
発変電所 | Power station and substation |
地中送電線 | Underground transmission line |
接地設計 | Grounding design |