報告書番号

H20013

タイトル（和文）

階層別アセットマネジメント支援技術の開発　－変電機器用支援プログラム開発とその適用法－

タイトル（英文）

Study of hierarchical support technique for managing assets - development of support program for substation equipment and case study -

概要 （図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております）

【背　　景】
電力流通設備の高経年化とそれに伴う設備更新量の著しい増大への懸念を背景に、設備の合理的な維持・更新計画策定手法へのニーズが国内外で高まっている。設備の高経年化で先行しているとされる欧米を中心にいわゆる「アセットマネジメント技術」が注目され、具体的な評価指標・評価手法が検討されてきており、近年では各国規制当局による評価ルール化や国際規格化が行われている注1）。我が国でも電力流通網を維持・管理している電気事業者では実務への導入を志向しており、当所ではその支援のために現場
適用性の高い技術の開発を進めてきた。
【目　　的】
現場適用性の高いアセットマネジメント支援プログラム開発を行い、プログラムを使用した「階層別アセットマネジメント」支援の適用例を示す。
【主な成果】
1. 現場適用性の高いアセットマネジメント支援プログラムの開発
主要変電機器である油入変圧器、ガス遮断器（GCB）、ガス絶縁開閉装置（GIS）を対象に、累積保守コストを指標として保守シナリオを比較評価するアセットマネジメント
支援プログラムを開発した。評価対象シナリオの概要を表1 にまとめる。これらはMicrosoft Excel ベースで動作し、グラフィカルユーザインターフェースを実装することで現場適用性を高めている。 評価例としてGIS 用プログラムを用いて部分更新シナリオと全体一括更新シナリオを比較した試算結果を図1 に示す。
2. 開発プログラムによる階層別アセットマネジメント支援の適用例
表2 に示す階層定義に従い、仮想の故障率分布を仮定した設備に対する保守シナリオの選択（更新経年の設定）を行い、累積コストを比較した。その結果を図2 に示す。階
層が上がる（Ⅰ→Ⅱ→Ⅲ）ほど、評価対象の故障率推定を精度良く行える詳細情報が利用可能となるため、より適切な更新経年の設定が可能となり、コスト面で有利となる。まずは適用可能な階層での評価を行い、より詳細データが利用できるよう継続的な情報収集、分析、解析を進める有用性が示唆された。

概要 （英文）

In recent years, "asset management" or "managing assets" technique has been expected to support rationalization of maintenance and operation of electric power equipment, especially as countermeasure for aging equipment. Concrete support programs have been developed by considering life cycle cost for substation equipment (, oil immersed transformers, gas circuit breakers and gas insulated switchgear). From the view point of accountability, easy and simple evaluation model should be adopted, and actual maintenance related data should be collected to be applied. A graphical user interface to improve on-site applicability should also implemented. These points are realized on Microsoft Excel. In this report, these support programs are presented and a trial study of hierarchical managing assets evaluation are carried out.

報告者

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