電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

H10004

タイトル(和文)

超高強度レーザーを用いたガスジェットターゲットからの高エネルギー粒子発生(2)-準単色電子から生成したγ線を透過画像撮影に適用した場合の効果-

タイトル(英文)

Generation of High Energy Particles from Gas Jet Target Irradiated by Ultra-Intense Laser Pulses(2) -Generation of quasi-mono energy electrons and its effects on gamma-ray imaging -

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

近年、電力設備の経年化が進んでおり、非破壊検査の重要性が高まっている。レーザープラズマを利用した電子・γ線発生は、高エネルギー、超短パルス、高空間分解能、コンパクト性、制御性に優れていることから、透視画像計測技術として有望である。特に、レーザー照射ターゲットとしてガスターゲットを用いた場合、あるガス圧の範囲内において比較的エネルギーの揃った電子(準単色電子)が観測されており、この電子から生成されるγ線を用いて透過画像を撮影することで、画質の向上が期待される。しかしながら、これまで、この準単色効果について具体的に示されていない。そこで、今回レーザーとガスの相互作用により準単色電子を生成し、この電子から生成されるγ線を透過画像撮影に適用した場合の効果について考察した。ガス圧3.1MPa、4.1MPa のヘリウムガスにレーザパルス(集光強度9.5×10^17 W/cm2, パルス幅100 fs )を照射することで、それぞれ5 MeV、9 MeV付近に準単色ピークが観測された。準単色電子により生成されるγ線が透過画像に与える効果を明らかにするため、ガス圧3.1 MPaにおける実験データおよび幾つかの仮想的な電子エネルギー分布を想定し、γ線透過画像のコントラスト比を比較した。その結果、準単色電子が存在することで、コントラスト比が増加することが判明した。さらに、準単色電子よりエネルギーの高い電子をカットできれば、コントラスト比が飛躍的に増加することが明らかになった。

概要 (英文)

Since high-energy particle generation using laser-plasma interaction has some advantages of high-energy, ultra short pulse, high spatial-resolution, compactness, and easy controlling, there are many potential applications to various fields. Recently, some groups reported that electrons with quasi-mono energy were accelerated using gas jet as a target. Radiographic imaging using gamma-rays generated via Bremsstrahlung of electrons with quasi-mono energy distribution is supposed to better results compared with using of electrons with Boltzman-like distribution, however, which has not been investigated concretely. Therefore, here, (i) electrons with quasi-mono energy are generated by the interaction between ultra-intense laser pulses (9.5x10^17 W/cm2, 100 fs) and Helium gas jet, (ii) gamma-ray energy spectra for the experimental data and some model cases were estimated by simulation, and (iii) The effects of a quasi-mono energy peak in electron-energy spectrum on gamma-ray imaging are discussed.

報告書年度

2010

発行年月

2011/02

報告者

担当氏名所属

大石 祐嗣

電力技術研究所 高エネルギー領域

名雪 琢弥

電力技術研究所 高エネルギー領域

Alexei G.Zhidkov

電力技術研究所 高エネルギー領域

藤井 隆

電力技術研究所 高エネルギー領域

根本 孝七

電力技術研究所 電力応用領域

キーワード

和文英文
レーザープラズマ加速 Laser Plasma Acceleration
ガスジェット Gas Jet
高速電子 High-energy Electron
準単色エネルギー Quasi-mono Energy
γ線 Gamma-ray
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