電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

H06011

タイトル(和文)

高エネルギーX線用小型イメージセンサーの開発 -測定最適条件および配管減肉識別に関するシミュレーション-

タイトル(英文)

Theoretical Analysis for Developing a Small Image Sensor of Hard X-ray -Simulation for measurements optimization and estimation of detection limit of pipe wall thinning-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

発電設備をはじめとする各施設において応力腐食割れや配管減肉対策は重要な課題であり,効率的な設備診断技術が必要とされる。診断技術の中で放射線透過検査は配管断熱材の上からでも診断できることから超音波探傷法の相補的な検査法として期待されている。当所では現在狭隘部(~10cm)に持ち込むための小型レーザープラズマX線源の開発を進めている。一方,狭隘部での診断を行うには小型X線撮像技術の開発も必要である。これはレーザープラズマX線源に限らず,X線管や同位体線源を小型線源とした場合にも重要でる。しかし,現在市販されている小型X線イメージセンサーの多くは低エネルギー用のものであり,そのままでは数cm~十数cmの厚物を測定することは困難である。
そこで本報告では,数cm~10cm厚金属を対象とした狭隘部診断用小型X線イメージセンサーの開発に向けてシミュレーションを行い,コントラストの観点からX線エネルギーExと検出器素子(CsI)厚みの最適条件を探った。Geant4コードの結果から鉄10cm厚に対してはEx~200keV程度がよく,CsIの厚みに関しては,CsI結晶伝播時の蛍光減衰および広がりを考慮すると5mm程度の厚みが最適であることが分かった。また、吸収エネルギー比と信号強度ゆらぎから識別段差を評価した。鉄板10cm厚の場合,検出素子から電気信号までの損失,熱雑音が無いと仮定すると,Ex =320keV, 12bitダイナミックレンジにおける識別段差(理論限界)は180μm程度である。更に、減肉を模擬した鉄配管のX線透過画像デモンストレーションを行った。

概要 (英文)

X-ray radiographic testing (RT) can be used for diagnosis of piping from outside of thermal insulator. For RT in a very narrow space (~10cm), a small x-ray source and an image sensor are necessary correspondingly. Here, we report a theoretical designing of a small x-ray image sensor because most of small x-ray image sensors commercially available are effective for low x-ray energy (Ex), but not for high Ex , which is necessary for RT of 10cm-thick objects.

報告書年度

2006

発行年月

2007/09

報告者

担当氏名所属

大石 祐嗣

電力技術研究所 高エネルギー領域

名雪 琢弥

電力技術研究所 高エネルギー領域

根本 孝七

電力技術研究所 高エネルギー領域

キーワード

和文英文
X線ラジオグラフィー X-ray Radiography
設備診断 Facility Diagnosis
配管減肉 Pipe Wall Thinning
小型X線イメージセンサー Small Image Sensor of X-ray
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