電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

G03012

タイトル(和文)

マウス組織細胞において低線量・低線量率放射線が誘発するDNA損傷の解析

タイトル(英文)

Detection of DNA Damage in Mouse Tissue Cells Induced by Low Dose or Low Dose-Rate Irradiation

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

単一細胞ゲル電気泳動法(コメットアッセイ)を改良し、マウス末梢血リンパ球において50mGy、脾臓細胞において100mGyのX線が誘発するDNA損傷が検出できた。これを用いてX線の急性照射(1.6Gy/min)とγ線長期照射(1.2mGy/hr)が誘発するDNA損傷を同じ0.5Gyという線量で比較した。すると高線量率照射では著しい損傷の増加が見られたのに対し、低線量率長期照射では対照群と差が見られなかった。私たちはまた、予め低線量率照射したマウスに1GyのX線を照射を行いDNA損傷を調べた。その結果、低線量率長期照射したマウスにおいて有意ではないが損傷レベルが低減する傾向が見られた。

概要 (英文)

We modified a single cell gel electrophoresis assay (comet assay) to detect DNA damage induced by X-rays as low as 50mGy in peripheral blood lymphocytes and 100mGy in splenocytes in mice. We compared the amount of DNA damage in the splenocytes induced by 0.5Gy of X-rays at a high dose rate (1.6Gy/min) and that by the same dose of gamma rays at a low dose rate (1.2mGy/hr), subsequently observing a significant increase after the high dose rate but no significant increase after the low dose rate irradiation. We also examined the effect of low dose rate pre-irradiation on the amount of DNA damage by 1Gy X-rays. A certain decrease, though not significant, was observed by a pre-irradiation of 0.5Gy at 1.2mGy/hr.

報告書年度

2003

発行年月

2004/03

報告者

担当氏名所属

大塚 健介

低線量放射線研究センター

酒井 一夫

低線量放射線研究センター

キーワード

和文英文
低線量放射線 Low dose radiation
低線量率 Low dose rate
DNA損傷 DNA damage
放射線適応応答 Radiation adaptive responses
コメットアッセイ Comet assay
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