電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)
報告書データベース 詳細情報
報告書番号
C18001
タイトル(和文)
業務用電化厨房にふさわしい換気設計手法に関する研究(その13)バッチ式電気食器洗浄機の必要換気量
タイトル(英文)
Research on Optimal Design of Commercial Kitchen Ventilation Part 13 Ventilation Requirment for Batch-type Electric Dishwasher
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
【背景】
当所は,電化厨房の換気量低減による省エネルギー化を目指し,さまざまな調理機器の必要換気量データを測定し蓄積してきた。2017年2月,これら成果の集大成として換気指針(以下,JEHC指針)が制定された。JEHC指針の対象機器は,電化厨房機器の特徴が現れやすい調理機器に限定されている。このため,調理機器以外で換気が必要となる食器洗浄機の必要換気量データの取得が望まれている。
【目的】
バッチ式食器洗浄機の必要換気量を捕集率測定によって明らかにする。
【主な成果】
バッチ式食器洗浄機では,洗浄箱の上昇時に洗浄箱の後方から湯気が放出される構造が一般的であり,背壁に沿って拡散する湯気の挙動が捕集率に大きな影響を及ぼす。背壁に沿って拡散する湯気を排気フード内にいれるため,排気フードと背壁の空間を埋める直角二等辺三角形状の板材(以下,袖壁)の有無をパラメータとし,1 回75 秒(処理時間60 秒,処理時間以外15 秒)の食器洗浄を繰り返したときのバッチ式電気食器洗浄機(ドアタイプ,定格消費電力11kW)における捕集率を測定し,以下の知見を得た。
(1)一般的な排気フードにおける必要換気量
必要換気量(捕集率が90%となるフード排気量)が90m3/(h・kW)となった。これは,フード排気量が50~80m3/(h・kW) の場合では,洗浄箱の後方から放出される湯気が背壁に沿って拡散し,捕集が難しいからである。
(2)排気フードに袖壁を付けた場合の必要換気量の低減効果
袖壁を付けることで洗浄箱の後方から放出される湯気が捕集されやすくなるため,短辺200mmの袖壁を付けた場合の必要換気量は52m3/(h・kW) となり,短辺300mmの袖壁を付けた場合の必要換気量は40m3/(h・kW) となった。袖壁を付けることによる必要換気量の低減効果は,短辺200mmで42%,短辺300mmで56%となった。
概要 (英文)
In this paper, we clarify ventilation requirment for a batch-type electric dishwasher under a normal exaust hood or an extra exaust hood with two hood side panels.
The ventilation requirment under the normal exaust hood is 90 m3/(h kW). The ventilation requirment under the extra exaust hood is 52 m3/(h kW) with the isosceles right triangle panels 200 mm by 200 mm and 40 m3/(h kW) with the triangle panels 300 mm by 300 mm respectively.
報告書年度
2018
発行年月
2018/08
報告者
担当 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
主 |
占部 亘 |
エネルギーイノベーション創発センター カスタマーサービスユニット |
共 |
岩松 俊哉 |
エネルギーイノベーション創発センター カスタマーサービスユニット |
キーワード
和文 | 英文 |
---|---|
業務用厨房 | Commercial Kitchen |
捕集率 | Capture Efficiency |
ドアタイプ | Door Type |
袖壁 | Hood Side Panel |