電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)
報告書データベース 詳細情報
報告書番号
484009
タイトル(和文)
石炭灰吸入による実験動物の生体反応-ゴールデンハムスターの血液学的血清化学的検査-
タイトル(英文)
EFFECTS OF SUB-ACUTE COAL FLY ASH EXPOSURE ON HEMATOLOGY AND BLOOD SERUM CHEMISTRY OF GOLDEN HAMSTERS
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
石炭燃焼に伴い発生する石炭灰の動物影響についてはinvitroの変異原性に関する報告が幾つかみられるものの,動物吸入実験はきわめて少ない。本研究はゴールデンハムスターを用い血液学的,血清学的パラメーターを検査することにより石炭灰吸入による生体影響を明らかにする目的で行なったものである。用いた粉体はJIS第10種で暴露濃度を1立方m当り5mgとし,1日当り10時間の暴露を4週間続けて行った。暴露群の体重変動,飲水量は対照群と比較して差はなく,石炭灰吸入によると思われる呼吸器系の症状も観察されなかった。また,実験終了時の主要臓器重量とその体重比にも差はなく,異常も認められなかった。血液学的検査では2回の実験を通し測定した全ての項目で両群の差は認められなかった。血清学的検査ではカルシウムとコレステロールで若干の差がみられたが,これらの濃度は正常値の範囲内であった。
概要 (英文)
HEMATOLOGY AND BLOOD SERUM CHEMISTRY OF GOLDEN HAMSTERS EXPOSED TO 5 MG CUBIC PER METER COAL FLY ASH,10 HOURS/DAY,7DAYS/WEEK FOR 4 WEEKS. RED BLOOD CELL COUNTS,PACKED CELL VOLUME,HEMOGLOBIN CONCENTRATIONS AND MEAN CORPUSCULAR VOLUME OF EXPOSED GROUP WERE SLIGHTLY HIGHER THAN THOSE OF SHAM-EXPOSED GROUP.HOWEVER THERE WERE NO STATISTICALLY SIGNIFICANT. CALCIUM AND CHOLESTOROL CONCENTRATIONS IN BLOOD SERUM WERE SLIGHT STATISTICALLY SIGNIFICANT DIFFERENCES BETWEEN EXPOSED AND SHAM-EXPOSED GROUP,BUT EACH TWO VALUES WERE WITHIN NORMAL RANGES.IN OTHER BLOOD SERUM PARAMETERS,THERE WERE NO DIFFERENCES.
報告書年度
1984
発行年月
1984/11/01
報告者
担当 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
主 |
根岸 正 |
生物研究所緑地部動植物研究室 |
共 |
上平 末男 |
生物研究所緑地部動植物研究室 |
共 |
永富 靖 |
生物研究所緑地部動植物研究室 |
共 |
志賀 陽一 |
生物研究所緑地部 |
キーワード
和文 | 英文 |
---|---|
石炭灰 | COAL |
吸入 | ASH |
実験動物 | EXPOSURE |
血液学 | HEMATOLOGY |
血清学 | HAMSTER |