電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)
報告書データベース 詳細情報
報告書番号
484008
タイトル(和文)
石炭灰吸入による実験動物の生体反応-ゴールデンハムスターの呼吸器系組織の組織学的変化-
タイトル(英文)
EFFECTS OF SUB-ACUTE COAL FLY ASH EXPOSURE ON MORPHOLOGICAL CHANGES OF GOLDEN HAMSTERES
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
石炭燃焼に伴い発生する石炭灰の動物影響についてはinvitroの変異原性に関する報告が幾つかみられるものの,動物吸入実験はきわめて少ない。本研究はゴールデンハムスターを用いて石炭灰吸入による呼吸器系組織を中心とした組織学的変化を明らかにする目的で行なったものである。用いた粉体はJIS第10種で暴露濃度を5mg立方mとし,1日当り10時間の暴露を4週間続けて行なった。肺胞内では肺胞マクロファージの数が経時的に増加し,吸入した微粒子を活発にどん食する像が観察された。また,マクロファージの一部は呼吸器性細気管支や細静脈周囲に集合して観察され,この周辺の2型上皮細胞には肥大する傾向がみられた。気管支周囲のリンパ節に吸入したと思われる微粒子を取り込んだ細胞がわずかに観察された。肝臓,腎臓などの他の臓器には形態的変化は観察されなかった。
概要 (英文)
MORPHOLOGICAL CHANGES OF GOLDEN HAMSTERS EXPOSED TO 5 MG CUBIC/METER,10 HOURS/DAY,7 DAYS/WEEK FOR 1,2,3 AND 4 WEEKSWERE STUDIED. ALVEOLAR MACROPHAGES ACTIVELY PHAGOCYTED COAL FLY ASH PARTICLES INHALED.MANY MACROPHAGES WHICH LADED LARGE AMOUNT OF FLY ASH PARTICLES WERE MIGRATED TOWARD UPPER RESPIRATORY TRACTS FROM ALVEOLAR SACS.SOME OF ALVEOLAR MACROPHAGES TENDED TO ACCUMULATE IN ALVEOLI AROUND TERMINAL AND RESPIRATORY BRONCHIOLES WITH INHALATION TIME.AND IN THIS REGION,NEUTROPHILS INFILTRATED IN SEVERAL CASES.IN OTHER ORGANS,MOROHOLOGICAL CHANGES WERE NOT OBSERVED.
報告書年度
1984
発行年月
1984/11/01
報告者
担当 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
主 |
根岸 正 |
生物研究所緑地部動植物研究室 |
共 |
上平 末男 |
生物研究所緑地部動植物研究室 |
共 |
永富 靖 |
生物研究所緑地部動植物研究室 |
共 |
志賀 陽一 |
生物研究所緑地部 |
キーワード
和文 | 英文 |
---|---|
石炭灰 | COAL |
吸入 | ASH |
実験動物 | EXPOSURE |
呼吸器 | MORPHOLOGY |
組織 | HAMSTER |